「歩きスマホ」など、片時もスマートフォンが手放せない「スマホ中毒」の人が増えている。友達や恋人など相手がいる場面でも、画面にくぎ付けの人をよく見かけるが、アンケート調査でデート中にしてほしくない行動のトップに挙がるのは、男女共に「携帯やスマホを触る、操作する」。男女ふたりでテーブルを囲んでいる時、相手を不快にさせないスマホ作法とはどういう対応だろうか。国内外で会食の機会が多く、マナー作法にも詳しい元国際線CAでフードアナリストの花さんがガイドする。
ふたりでいるのに、見つめる先はスマホ画面…という相手に「さみしい」「つまらないアピール?」といった不満の声は多数。中には「気が知れた仲だからこそできる」との声もあるが、大事なデートや接待で、テーブルの上に置くのは絶対にNGだと花さん。
「会話中に着信やメールで話の腰を折ってしまいますし、LINEなどのメッセージ表示が丸見えなんてことにも。ふたりでいるのにメールしたり、電話に出たり、写真を撮ったりする人は、デートにも相手にも集中してないですよね。見終わった後に、なんだっけ?と、もう一回話すのも面倒くさいですよね。デート中は携帯を見ないのがマナーです。
テーブルの上に出すのは“勝負じゃない”証拠。私も気を遣わない相手となら、大事な男性から連絡が来るかもしれないし、いつ誰からお誘いがあるかもしれないので、画面も表にしてテーブルに置きます。もしメッセージ通知がきたら、次の予定も考えられますし、あわよくば、化粧室に行って連絡もできますから(笑い)」(花さん、以下「」内同)
携帯を見る頻度があまりにも高いと相手は気分を害するもの。口にはしないが、そういう相手とは2回目は会わないという人は多いので要注意。では、デートや会食中、携帯はどこに納めておくといいのだろうか。
「対面なら、バイブモードにして太ももの下に置くといいですよ。相手から見えませんし、鳴動が長ければ電話だとわかるので、仕事かな?緊急かな?と考えますが、短いならメールか何かなので気にせず無視します。バッグの中に忍ばせる場合、硬い素材のバッグだとバイブの音で相手に気づかれて、話の腰を折ってしまいます。電話に出ていいよと言われて出ないと、ぎこちない雰囲気にもなりますから、柔らかいバッグを使うか、携帯にハンドタオルを巻いて、さらに小さいポーチに入れると、音が響かないのでお勧めです」
トイレなどへ行く際には、バッグから取り出したりあからさまに持って行くと、遅くなった時に電話やメールチェックをしていたのではと余計な考えをさせてしまうため、気づかれずに持って出ていくのがスマートだと花さん。
「ポーチに入れていたら、女性は化粧直しのように行けますよね。ももの下に置いていた場合にも、ももにぴたりと付けて隠しながら席を立ちます。例えばメニューを渡して、新しい飲み物はどう? なんて声をかけて、彼が目線を逸らせている間に行きます。戻ったら、決まった? なんて言いながら座って、なるべく手元に気をいかせないようにします」
スカートや、男性ならジャケットの内ポケットなど体の一部に身につけておくと、バッグから出したり、手に持たず出られる。
今、料理写真を撮る人は多いが、デート時の料理撮影はNG行為。「テーブルの上は、アピールポイント満載の戦場なんです」と花さんは力説する。