ビジネス

輸入車一番人気のワーゲンとベンツの最安クラスを識者が評価

 高嶺の花、エリートの乗り物として美女からも人気が高い輸入車、いわゆるガイシャ。ワーゲンとベンツ、意外に安くて高級感漂う輸入車について、これまでにクルマを40台買ってきたフリーライター・清水草一氏(53)が評価した。

 * * *
 日本で一番売れているガイシャと言えば、フォルクスワーゲン・ゴルフだ。価格は264万円からと、ガイシャとしてはかなり手頃。トヨタ・プリウス(223万~344万円)と同じくらいだから、決して手の届かない存在ではない。

 現在の7代目ゴルフは、カーマニアの間で恐ろしく評価が高い。いったい何がそんなにいいのか?

 ズバリ、高級感である。

 走り出してすぐにわかる滑らかさ。タイヤの転がり感を始め、ハンドルの動き、手応え、アクセルに対するエンジンの反応、ブレーキの踏み応え。すべてが滑らかだ。ドイツが世界に誇る工作精度の高さに、「これがドイツ車か!」と唸るしかない。

 つい、ティーガー戦車や世界初のジェット戦闘機など、ナチス・ドイツの秘密兵器を思い起こしてひれ伏したくなる私は、ミリタリーマニアでもある。

 安全装備もパーフェクトに近い。いわゆる「ぶつからないクルマ」の自動ブレーキは全グレード標準装備。そろそろ動体視力が怪しくなっている我々としては無視できないポイントだ。

 もちろん助手席の美女は、ハンドルやアクセルを操作しないし、「自動ブレーキがあるからオッサンでも安心だわ」なんてことまで考えないが、乗ればきっと「なんとなく高級!」と、プラス評価してくれるだろう。

 インテリアの高級感もすばらしい。もはやベンツやBMWと比較してもあまり差は感じない。

 唯一の弱点は、見た目がいかにもマジメなこと。遊び慣れた感じが薄いのである。「美女と温泉ドライブ」を最終目標に掲げる我々にとって、そこは懸念材料だ。

 ならば思い切って、メルセデスベンツ・Aクラスという手もある。「ベンツなんてとても……」と思われるかもしれないが、最安グレードのA 180なら298万円から。プリウスにはもっと高いグレードもあるのだから、同じくらいの予算でベンツが買えれば安いものではないか?

 走りはさすがベンツ。乗り心地のほのかな別格感に、ドイツ秘密兵器の血脈を感じさせる。

 Aクラスも、ボディカラーが白やシルバーだとやや堅実なイメージだが、ワルな雰囲気のある黒あたりを選べばインパクトは大。人生が変わるかもしれない。

■清水草一:編集者を経て、フリーライターに。「自動車を明るく楽しく論じる」がモットーの53歳。現在、フェラーリ・458イタリア、BMW・335iカブリオレ、トヨタ・アクアを所有。日本文藝家協会会員。

※週刊ポスト2015年6月12日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

ハリウッド進出を果たした水野美紀(時事通信フォト)
《バッキバキに仕上がった肉体》女優・水野美紀(51)が血生臭く殴り合う「母親ファイター」熱演し悲願のハリウッドデビュー、娘を同伴し現場で見せた“母の顔” 
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組の抗争相手が沈黙を破る》神戸山口組、絆會、池田組が2026年も「強硬姿勢」 警察も警戒再強化へ
NEWSポストセブン
木瀬親方
木瀬親方が弟子の暴力問題の「2階級降格」で理事選への出馬が絶望的に 出羽海一門は候補者調整遅れていたが、元大関・栃東の玉ノ井親方が理事の有力候補に
NEWSポストセブン
和歌山県警(左、時事通信)幹部がソープランド「エンペラー」(右)を無料タカりか
《和歌山県警元幹部がソープ無料タカり》「身長155、バスト85以下の細身さんは余ってませんか?」摘発ちらつかせ執拗にLINE…摘発された経営者が怒りの告発「『いつでもあげられるからね』と脅された」
NEWSポストセブン
結婚を発表した趣里と母親の伊藤蘭
《趣里と三山凌輝の子供にも言及》「アカチャンホンポに行きました…」伊藤蘭がディナーショーで明かした母娘の現在「私たち夫婦もよりしっかり」
NEWSポストセブン
高石あかりを撮り下ろし&インタビュー
『ばけばけ』ヒロイン・高石あかり・撮り下ろし&インタビュー 「2人がどう結ばれ、『うらめしい。けど、すばらしい日々』を歩いていくのか。最後まで見守っていただけたら嬉しいです!」
週刊ポスト
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
《恐怖のマッサージルームと隠しカメラ》10代少女らが性的虐待にあった“悪魔の館”、寝室の天井に設置されていた小さなカメラ【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン
寮内の暴力事案は裁判沙汰に
《広陵高校暴力問題》いまだ校長、前監督からの謝罪はなく被害生徒の父は「同じような事件の再発」を危惧 第三者委の調査はこれからで学校側は「個別の質問には対応しない」と回答
NEWSポストセブン
ドジャース・山本由伸投手(TikTokより)
《好みのタイプは年上モデル》ドジャース・山本由伸の多忙なオフに…Nikiとの関係は終了も現在も続く“友人関係”
NEWSポストセブン
親子4人死亡の3日後、”5人目の遺体”が別のマンションで発見された
《中堅ゼネコン勤務の“27歳交際相手”は牛刀で刺殺》「赤い軽自動車で出かけていた」親子4人死亡事件の母親がみせていた“不可解な行動” 「長男と口元がそっくりの美人なお母さん」
NEWSポストセブン
トランプ大統領もエスプタイン元被告との過去に親交があった1人(民主党より)
《電マ、ナースセットなど用途不明のグッズの数々》数千枚の写真が公開…10代女性らが被害に遭った“悪魔の館”で発見された数々の物品【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さん(時事通信フォト)
《ハワイで白黒ペアルック》「大谷翔平さんですか?」に真美子さんは“余裕の対応”…ファンが投稿した「ファミリーの仲睦まじい姿」
NEWSポストセブン