芸能

永作博美の夫婦観「それぞれがいい幸福度を見つけられれば」

佐々木蔵之介と夫婦観を語った永作博美

 死んだはずのヨメが日々子育てに奮闘するダンナの前に現れた――実在の闘病ブログをもとに、ユーモアたっぷりに夫婦愛を描いた映画『夫婦フーフー日記』が5月30日に公開された。夫婦を演じた実力派俳優のふたり、佐々木蔵之介(47才)と永作博美(44才)が撮影裏話から夫婦観まで語り合った。

 永作は2009年4月に結婚し、2児を育てるお母さん。一方、独身の佐々木は撮影時、赤ちゃんの扱いに大苦戦。

佐々木:やっぱり、ぼくが赤ちゃんを抱くと泣いてしまうんですよ。もちろん泣いて当たり前だし、スタッフのみんなもそれは予想していました。

 でも、お母さんと一緒の時は機嫌がよかった赤ちゃんが、ぼくに代わった途端に泣いてしまう。すると、どうしても「撮影を止めてしまって申し訳ない」という気持ちになるんです。永作さんが一緒の時は、さすがお子さんの扱いには慣れていらっしゃるから、赤ちゃんの気を紛らわせて、「はい、スタート」と、いい感じだったんですけど、ぼくは全然ダメでしたね。

 それでも泣いている中で、一瞬でも笑顔を見せてくれると「あぁ、いいね!」と現場の雰囲気が明るくなるから、赤ちゃんって不思議ですね。

 ぼく自身が赤ちゃんをあやす苦労と、劇中でのダンナの子育ての苦労がシンクロしました。ひとりで赤ん坊を育てていれば仕事も制限されるし、わからないことがたくさん出てくる。何度も「ひとりで育てるのはとっても大変だろうな」と思いました。作中では友達や親が助けてくれるのですが、子育てはこうした支えてくれる周囲の存在が重要なのだと実感しました。

永作:この夫婦はとにかく友人が多いんです。そもそも夫婦は17年間も友人関係だったから共通の友達が多い。彼らがヨメが亡くなった後もダンナを助けてくれる。夫婦が愛されている証拠ですよね。夫婦の距離感もとても素敵。きちんと距離を置きながら双方を眺めることができるいい関係なんです。

佐々木:ぼくも夫婦の距離感をいちばん考えたし、いちばん大切だと思いました。映画は夫婦の距離感と、現在のふたりが、過去のふたりを振り返りながら進行するというふたつの時間軸で成り立っている。あのとき言えなかったことを今だから話せる。そんな距離感が笑いを誘うし、切なくもあるんです。

永作:この映画を通してあらためて「夫婦の形」は人それぞれだなと感じました。夫婦って、それぞれの環境でそれぞれが具合のいい幸福度を見つけられればいいんでしょうね。

※女性セブン2015年6月18日

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