ビジネス

【日本株週間見通し】週後半の日銀会合控え膠着感強い展開に

 投資情報会社・フィスコ(担当・村瀬智一氏)が、株式市場の6月8日~6月12日の動きを振り返りつつ、6月15日~6月19日の相場見通しを解説する。

 * * *
 先週の日経平均は下落。ギリシャ債務問題への警戒感のほか、米国の早期利上げへの思惑から不安定な展開となった。とりわけ相場の変動要因となったのが為替相場だった。9日に今年初めての3日続落となった日経平均は、翌10日にはリバウンドをみせていたが、黒田東彦日銀総裁による円安けん制ともとれる発言が伝わると一転、1ドル122円台へ急速に円高に振れるなか、日経平均は2万円割れ寸前まで下落。SQ週の水曜日は荒れるといったアノマリー通りの相場展開に。

 ただし、この荒い値動きに対しても節目の2万円は割り込まず、その後はギリシャ情勢に対する楽観的な見方を受けた欧米株式市場の上昇や円高・ドル安方向に振れた円相場が押し戻されたこともあり、リバウンドをみせている。先物オプション特別清算指数(メジャーSQ)となった週末は、上に幻のSQ値となったものの、底堅い展開をみせていた。2万円割れ寸前まで下げたが、週間ベースでは60円弱の小幅な下げにとどまっている。

 今週は16、17日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されるほか、18、19日には日銀が政策委員会・金融政策決定会合を開く。6月のFOMCでは利上げ開始はないだろうが、次回のFOMCなどに向けたアナウンスメントが相場の変動要因になりやすい。また、日銀会合後の黒田日銀総裁会見では、今回の発言を受けた質問が集中すると考えられ、為替相場の変動要因になりやすい。そのため、これらを見極めたいとする模様眺めムードが強まりやすく、全体としてはこう着感の強い相場展開を余儀なくされそうだ。

 また、ギリシャのデフォルト(債務不履行)リスクなども強いほか、中国の景気減速への懸念、さらに韓国のMERS感染拡大による影響など外部環境も不透明である。そのため、物色の流れとしては内需系にシフトしやすいだろう。また、主力処が手掛けづらくなる中、中小型株にシフトしやすい。

 その他、月末にかけては株主総会のシーズンとなる。6月から企業統治指針(コーポレートガバナンス・コード)の適用が始まり、企業の変化への期待が改めて高まりやすい。キャッシュリッチで低ROE銘柄等への物色も再燃か。さらに、17日に5月の訪日外国人客数が発表される。3ヶ月連続で単月過去最高を更新しており、市場の期待は大きい。

関連キーワード

トピックス

男性部下と“ホテル密会”が報じられた前橋市の小川晶市長
「青空ジップラインからのラブホ」「ラブホからの灯籠流し」前橋・42歳女性市長、公務のスキマにラブホ利用の“過密スケジュール”
NEWSポストセブン
自民党総裁選のインターネット討論会に出席する小泉進次郎農林水産相(右)。左は高市早苗前経済安全保障担当相=9月30日、東京・永田町の同党本部(時事通信フォト)
《「去年より渋みが増したか」》小泉進次郎氏、ステマ問題で総裁選への大きな影響なし? 追及しない他の4候補は「問題を長引かせたくない」が本音か
八田容疑者の祖母がNEWSポストセブンの取材に応じた(『大分県別府市大学生死亡ひき逃げ事件早期解決を願う会』公式Xより)
《別府・ひき逃げ殺人の時効が消滅》「死ぬ間際まで與一を心配していました」重要指名手配犯・八田與一容疑者の“最大の味方”が逝去 祖母があらためて訴えた“事件の酌量”
NEWSポストセブン
ファーストレディー候補の滝川クリステル
《ステマ騒動の小泉進次郎》滝川クリステルと“10年交際”の小澤征悦、ナビゲーターを務める「報道番組」に集まる注目…ファーストレディ候補が語っていた「結婚後のルール」
NEWSポストセブン
新井洋子被告(共同通信社)
《元草津町議・新井祥子被告に有罪判決の裏で》金銭トラブルにあった原告男性が謎の死を遂げていた…「チンピラに待ち伏せされて怯えていた」と知人が証言
NEWSポストセブン
東京・表参道にある美容室「ELTE」の経営者で美容師の藤井庄吾容疑者(インスタグラムより)
《衝撃のセクハラ発言》逮捕の表参道売れっ子美容師「返答次第で私もトイレに連れ込まれていたのかも…」施術を受けた女性が証言【不同意わいせつ容疑】
NEWSポストセブン
昨年、10年ぶりに復帰したほしのあき
《グラドル妻・ほしのあきの献身》耐え続けた「若手有望騎手をたぶらかした」評 夫・三浦皇成「悲願のG1初制覇」の裏で…13歳年上妻の「ベッドで手を握り続けた」寄り添い愛
NEWSポストセブン
「ゼロ日」で59歳の男性と再婚したという坂口
《お相手は59歳会社員》坂口杏里、再婚は「ゼロ日」で…「ガルバの客として来てくれた」「専業主婦になりました」本人が語った「子供が欲しい」の真意
NEWSポストセブン
愛されキャラクターだった橋本被告
《初公判にロン毛で出廷》元プロ棋士“ハッシー”がクワで元妻と義父に襲いかかった理由、弁護側は「心神喪失」可能性を主張
NEWSポストセブン
水谷豊
《初孫誕生の水谷豊》趣里を支え続ける背景に“前妻との過去”「やってしまったことをつべこべ言うなど…」妻・伊藤蘭との愛貫き約40年
NEWSポストセブン
滋賀県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年9月28日、撮影/JMPA)
「琵琶湖ブルーのお召し物が素敵」天皇皇后両陛下のリンクコーデに集まる称賛の声 雅子さまはアイテム選びで華やかさを調節するテク
NEWSポストセブン
祭りに参加した真矢と妻の石黒彩
《夫にピッタリ寄り添う元モー娘。の石黒彩》“スマホの顔認証も難しい”脳腫瘍の「LUNA SEA」真矢と「祭り」で見せた夫婦愛、実兄が激白「彩ちゃんからは家族写真が…」
NEWSポストセブン