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2015.06.16 11:00  週刊ポスト

NHK大河 「日米戦争」を「日仏戦争」に歴史修正していた

〈そして、ついにその日は来た。文久三年五月十日──攘夷決行の日である。
「来たぞ! アメリカ船じゃ!」
 見張り役の赤●(編注:しめすへんに爾)が声を上げた〉

 つまり脚本家も緒戦が「日米」の争いだと認識していたのに、放送ではそれが「日仏」に変えられていたのだ。

 シナリオ本が出版されたのは今年3月。第21話の放送は5月24日だ。その間には安倍晋三・首相が4月26日から8日間の日程で訪米し、米議会演説で安全保障関連法案を「この夏までに成就させる」と大見得を切って見せた。その安保法制審議がちょうど第21話放送直後の5月28日から本格化するタイミングだった。

 長州は安倍首相の地元であり、安倍氏は幕末志士の吉田松陰を尊敬すると公言してきた。その長州志士たちが、よりにもよってアメリカを攻撃するのは好ましくないとNHKが考えたのではないかと思えてくる。

 もちろんオバマ米大統領やオランド仏大統領が「『花燃ゆ』でうちの国の船が砲撃された!」と怒り出すはずもない。NHKの「歴史修正主義」は、親しい記者との懇談で『花燃ゆ』を「面白い」と評していたという安倍首相への阿り(おもねり)が理由ではないのか。

 本誌が報じてきたように、『花燃ゆ』が今年の大河ドラマに決まったことには異例の経緯があった。NHKは主人公を決める前から安倍首相の地元である山口県を舞台とすることを前提にリサーチを進め、その結果、制作発表が例年に比べて異例の遅さとなった。

 しかも今年は没後400年にあたる真田幸村のストーリーに内定していたともいわれたため(「真田」は没後401年の来年に放送)、NHKが安倍首相に配慮したのではないかとみられてきた。

※週刊ポスト2015年6月26日号

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