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朴槿恵政権の反日政策の影響で韓国に行く日本人技術者が激減

 サムスンをはじめとする輸出産業の失速が顕著になるなど、韓国経済が苦境に喘いでいる。信州大学経済学部の真壁昭夫教授はこんな指摘をする。

「以前は日本の技術者が高給に惹かれてどんどん韓国に渡ったのですが、朴槿恵政権の反日政策の影響で、韓国に行く日本人技術者は激減している。そういう意味でも韓国製品のイノベーションは頭打ちになっています」

 最たる例が旅客機である。中国では中国商用飛機有限公司(COMAC)が約12年かけて開発した初の国産旅客機「ARJ」が量産体制に入った。すでに中国国内の格安航空会社(LCC)を中心に300機以上を受注したとされる。

 一方の韓国では、「旅客機の国産化」は長年の悲願とされてきたにもかかわらず、いまだに実現の目途すら立っていない。前出の真壁教授は韓国で旅客機の国産化が進まない理由をこう語る。

「海外から技術者を呼び入れてその国の技術を人ごと取り込んでいく方法を航空産業でやろうとしても難しい。航空機産業は国防に直結し、家電メーカーなどに比べて技術者を引き抜くのは至難の業だからです」

 地道な技術開発や人材育成を怠った結果、技術力では後ろにいたはずの中国に追いつかれるどころか、追いつけない分野が出てきたというわけだ。追い討ちをかけるのがウォン高だ。価格競争力が低下すれば、技術力の低さだけが残る。

 アメリカでは、現代自動車の2リットル級の「ソナタ」と、それより車格が上のトヨタ「カムリ」(2.5リットル級)が、ほぼ同価格帯で販売されている。現代自の今年1~3月期の営業利益は、前年同期比で18.1%の大幅減を記録。

 造船世界最大手の現代重工業も中国や日本の攻勢に押され、2013年の10~12月期以来、6期連続の営業赤字で、回復の兆しは見えない。

「鉄道分野でも中国企業の優位性がはっきりしている。ソウル市では2018年までに老朽化した地下鉄車両を交換する計画がありますが、中国の鉄道製造最大手である中国中車の圧倒的な価格攻勢に、すべて落札されてしまうのではないかという危惧が韓国国内に生まれている」(在韓ジャーナリスト)

※週刊ポスト2015年6月26日号

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