国内

安倍首相に異変か 真夏の永田町に怪情報が浮かんでは消える

 真夏の永田町に〈官邸内に異変か〉──という怪情報が浮かび、消えたかと思うと、また別のところで立ち上る。

 内容はかなり具体的だ。時は礒崎陽輔・首相補佐官の「法的安定性は関係ない」発言で国会が紛糾していた7月30日、場所は官邸5階の総理執務室である。この日、安倍晋三首相は午前中の参院安保特別委員会の審議に出席した後、昼食のためにいったん官邸に戻り、12時に福島県の「ミスピーチ」の表敬訪問を受けた。“異変”はその後に起きたとされる。

〈総理がストレスの蓄積から昼食を摂るのを拒むほどの身体の不調を訴えて嘔吐した。(官邸常駐の)医者の応急措置を受けた〉──という情報である。

 官邸詰めの番記者の間でも、当日、「(総理や官房長官の執務室がある)5階が一時バタバタし、外部とも連絡を取っていた。何かあったようだ」と騒然となった。

 国会では連日、安保法案審議が続き、国民の反対デモは広がりこそすれ、鎮まる様子はない。これまで安定していた内閣支持率は30%台に急落し、それに加えて戦後70年談話や側近の失言への対応で首相は神経をすり減らしている。

 潰瘍性大腸炎の持病がある安倍首相には、8年前に病状悪化が原因で政権を降りた過去がある。情報を掴んだ一部の自民党議員や公明党幹部が“法案審議に影響を与えかねない”と心配して真偽の確認に走った。

「大したことはなかったらしい。おおかた前の日に好物の脂っこいものでも食べて、官邸の医務官から胃薬か何かもらったんだろう。それが大袈裟に伝わったんじゃないか。総理は午後の審議も通常通りこなした」(自民党議員)

 確かに、安倍首相は午後からの安保審議に予定通り出席し、夜は自民党議員の資金パーティーに続いて榊原定征・経団連会長ら財界人との宴席をはしごしている。常識的に考えると、体調が悪い人にこなせる日程とは思えない。体調異変情報はいったん消えた。

 ところが、翌々日の土曜日(8月1日)に3時間近く、「ジム」に行ったことで噂は吹き返した。

 安倍首相は時折、休日に六本木のホテルにあるフィットネスジムに通う。「健康づくりのため」と称しているが、不思議なことに、あれほど健康パフォーマンスに余念がないにもかかわらず、そこで運動する様子をメディアに公開したことはない。「総理のフィットネス通いは隠れ蓑。ホテルで医療チームの検査を受けている」という見方が、記者や議員の間では半ば常識となっている。

 前出の自民党議員も、「もし体調に懸念があるようなら、週末にフィットネスに行くはずだと注目していたら、本当に行ったから驚いた。30日は無理して午後からのスケジュールをこなしてみせたのかもしれない」と再び情報が錯綜した。

※週刊ポスト2015年8月21・28日号

関連キーワード

トピックス

夜の街にも”台湾有事発言”の煽りが...?(時事通信フォト)
《“訪日控え”で夜の街も大ピンチ?》上野の高級チャイナパブに波及する高市発言の影響「ボトルは『山崎』、20万〜30万円の会計はざら」「お金持ち中国人は余裕があって安心」
NEWSポストセブン
東京デフリンピックの水泳競技を観戦された天皇皇后両陛下と長女・愛子さま(2025年11月25日、撮影/JMPA)
《手話で応援も》天皇ご一家の観戦コーデ 雅子さまはワインレッド、愛子さまはペールピンク 定番カラーでも統一感がある理由
NEWSポストセブン
大谷と真美子さんを支える「絶対的味方」の存在とは
《ドッグフードビジネスを展開していた》大谷翔平のファミリー財団に“協力するはずだった人物”…真美子さんとも仲良く観戦の過去、現在は“動向がわからない”
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「金の無心をする時にのみ連絡」「断ると腕にしがみついて…」山上徹也被告の妹が証言した“母へのリアルな感情”と“家庭への絶望”【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン
被害者の女性と”関係のもつれ”があったのか...
《赤坂ライブハウス殺人未遂》「長男としてのプレッシャーもあったのかも」陸上自衛官・大津陽一郎容疑者の “恵まれた生育環境”、不倫が信じられない「家族仲のよさ」
NEWSポストセブン
悠仁さま(2025年11月日、写真/JMPA)
《初めての離島でのご公務》悠仁さま、デフリンピック観戦で紀子さまと伊豆大島へ 「大丈夫!勝つ!」とオリエンテーリングの選手を手話で応援 
女性セブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(読者提供)
《足立暴走男の母親が涙の謝罪》「医師から運転を止められていた」母が語った“事件の背景\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\"とは
NEWSポストセブン
大谷翔平が次のWBC出場へ 真美子さんの帰国は実現するのか(左・時事通信フォト)
《大谷翔平選手交えたLINEグループでやりとりも》真美子さん、産後対面できていないラガーマン兄は九州に…日本帰国のタイミングは
NEWSポストセブン
高市早苗首相(時事通信フォト)
《日中外交で露呈》安倍元首相にあって高市首相になかったもの…親中派不在で盛り上がる自民党内「支持率はもっと上がる」
NEWSポストセブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(現場写真/読者提供)
【“分厚い黒ジャケット男” の映像入手】「AED持ってきて!」2人死亡・足立暴走男が犯行直前に見せた“奇妙な”行動
NEWSポストセブン
高市早苗首相の「台湾有事」発言以降、日中関係の悪化が止まらない(時事通信フォト)
「現地の中国人たちは冷めて見ている人がほとんど」日中関係に緊張高まるも…日本人駐在員が明かしたリアルな反応
NEWSポストセブン
10月22日、殺人未遂の疑いで東京都練馬区の国家公務員・大津陽一郎容疑者(43)が逮捕された(時事通信フォト/共同通信)
《赤坂ライブハウス刺傷》「2~3日帰らないときもあったみたいだけど…」家族思いの妻子もち自衛官がなぜ”待ち伏せ犯行”…、親族が語る容疑者の人物像とは
NEWSポストセブン