ライフ

芥川賞最高部数の又吉直樹 書店員が「文学の救世主」と評価

ヴィレッジヴァンガード下北沢店にある「又吉の本棚」

 又吉直樹の小説『火花』(文藝春秋刊)は、ついに200万部を突破。過去の芥川賞作品の中で最高部数を記録し、その影響力も拡大の一途だ。

 8月17日発売のDIME(小学館)誌上での連載エッセイ「又吉の幸せ製作所」特別編では、『火花』を担当した『文學界』の編集者・浅井茉莉子さんが受賞後日談を明かしている。

「『火花』を書き終えた後、藤本義一さんの『鬼の詩』という直木賞受賞作をお勧めしました。芸に執着し壮絶な人生を辿る上方落語家の話なんですが、『火花』と通じるところがあります。又吉さんも“おもしろかった”といってくれました。

 発売中の『文學界』には『芥川龍之介への手紙』という受賞エッセイを書いていただきました。鞄が重そうだと思ったら、全集を持ち歩き、芥川作品を読み直してくださったそうです」

 人知れず積み重ねてきた“努力”は一気に花開こうとしている。

『ヴィレッジヴァンガード』下北沢店には、又吉がセレクトした小説・エッセイに自ら書いた“直筆POP”が並び、「又吉の本棚」と銘打たれたコーナーがある。

 同店の長谷川朗さんがいう。

「又吉さんはいつも気軽にフラッと来店してくれます。“本棚”の効果は絶大で、なかなか読んでもらえない、都築響一さんの『ヒップホップの詩人たち』という3000円以上の本でも一文を寄せていただいたおかげで、週に数冊は動く。まさに文学の救世主です」

関連記事

トピックス

NHK中川安奈アナウンサー(本人のインスタグラムより)
《広島局に突如登場》“けしからんインスタ”の中川安奈アナ、写真投稿に異変 社員からは「どうしたの?」の声
NEWSポストセブン
カラオケ大会を開催した中条きよし・維新参院議員
中条きよし・維新参院議員 芸能活動引退のはずが「カラオケ大会」で“おひねり営業”の現場
NEWSポストセブン
コーチェラの出演を終え、「すごく刺激なりました。最高でした!」とコメントした平野
コーチェラ出演のNumber_i、現地音楽関係者は驚きの称賛で「世界進出は思ったより早く進む」の声 ロスの空港では大勢のファンに神対応も
女性セブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン
元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
襲撃翌日には、大分で参院補選の応援演説に立った(時事通信フォト)
「犯人は黙秘」「動機は不明」の岸田首相襲撃テロから1年 各県警に「専門部署」新設、警備強化で「選挙演説のスキ」は埋められるのか
NEWSポストセブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
5月31日付でJTマーヴェラスから退部となった吉原知子監督(時事通信フォト)
《女子バレー元日本代表主将が電撃退部の真相》「Vリーグ優勝5回」の功労者が「監督クビ」の背景と今後の去就
NEWSポストセブン