この確執が下地にあることから、戦後70年の節目での親日発言の意図が姉への“口撃”だったのではと推測されているのだ。韓国政治に詳しい札幌学院大学の清水敏行教授が指摘する。

「父親の朴正熙・元大統領は親日家として知られていたため、朴槿恵氏は野党勢力などから親日のレッテルを張られることを恐れ、極端な反日路線を打ち出してきた。妹の槿令氏が親日をアピールすれば、父も妹も親日だから大統領も親日ではないのかと勘繰られることにもなりかねない」

 一方で全く別の理由も指摘されている。在韓国ジャーナリストの藤原修平氏が説明する。

「槿令氏は2011年に知人から金を騙し取った容疑で起訴された。本人は否定しましたが罰金500万ウォン(約53万円)の判決を受けた。実はその後『罰金を払えなかった』との噂があるんです。弁護士費用にも事欠くなど生活に窮しているという話さえ出ていた。数年前から日韓歴史問題に関するセミナーを開催し、その講演料が主な収入源ともされ、今回の親日発言は注目度を高めて書籍の出版や講演活動の幅を広げる思惑があるのではと勘ぐる声もある」

 インタビューで槿令氏が明かした現在の仕事は災害救助や福祉関連の非営利組織であり、それほど稼いでいる状況ではなさそうだ。

 事の真偽は定かではないが、偉大な大統領を父に持ちながら、その遺志を受け継いだ姉と我が身の境遇を比べてしまったとすれば、槿令氏の胸に姉に対する複雑な感情があっても不思議ではない。

※週刊ポスト2015年8月21・28日号

関連記事

トピックス

真剣交際していることがわかった斉藤ちはると姫野和樹(各写真は本人のインスタグラムより)
《匂わせインスタ連続投稿》テレ朝・斎藤ちはるアナ、“姫野和樹となら世間に知られてもいい”の真剣愛「彼のレクサス運転」「お揃いヴィトンのブレスレット」
NEWSポストセブン
破局した大倉忠義と広瀬アリス
《スクープ》広瀬アリスと大倉忠義が破局!2年交際も「仕事が順調すぎて」すれ違い、アリスはすでに引っ越し
女性セブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
優勝11回を果たした曙太郎さん(時事通信フォト)
故・曙太郎さん 史上初の外国出身横綱が角界を去った真相 「結婚で生じた後援会との亀裂」と「“高砂”襲名案への猛反対」
週刊ポスト
伊藤沙莉は商店街でも顔を知られた人物だったという(写真/AFP=時事)
【芸歴20年で掴んだ朝ドラ主演】伊藤沙莉、不遇のバイト時代に都内商店街で見せていた“苦悩の表情”と、そこで覚えた“大人の味”
週刊ポスト
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
韓国2泊3日プチ整形&エステ旅をレポート
【韓国2泊3日プチ整形&エステ旅】54才主婦が体験「たるみ、しわ、ほうれい線」肌トラブルは解消されたのか
女性セブン