国内

はあちゅう氏「ブスを理由にするうちは負のスパイラルのまま」

 バラエティー番組では女性芸人に対し「ブス」と気軽に言う風潮もあるが、実は傷ついている女性芸人も少なくない。女性はいったい「ブス」をどう捉えているのだろうか? ブロガー・作家で、日本テレビ『スッキリ!!』でコメンテーターも務める、はあちゅうこと伊藤春香さん(29才)が「ブス」を語る。

 * * *
 今はダイエットをして小顔マッサージやエステに通っていますが、10年前の大学生の頃はもっとムチっとしていました。

 当時、ブログで自分の写真を公開したら、「ブス」というコメントが1日400件ついたほどです。ネットの画像検索で「ブス」と入力したら、自分の顔写真がいちばん上に載っていたこともあります。

 合コンでも、相手から「ブス相手だと飲んだ気にならない」「ブスは帰れ」と罵られ、他の女子より高い飲み代を要求されました。さすがに落ち込み、遠くで笑っている人を見ては、「あの人、私を見て笑っている」と被害妄想に陥ったことさえありました。

 ブスと言われ続けることでいちばん怖いのは、暗示がかかって心もブスになっていくことです。子育てでも「頭いいね」と褒めると子供の学力がぐんぐん伸びるといわれているように、「ブスだね」と言われ続けるとブスマインドが根づいてしまい、自信や自尊心を失って“私なんかどうでもいいや”と投げやりになってしまう。

 女性ならば誰でも“女としても認められたい”という気持ちがどこかにあるはずです。容姿を否定されると、すべてのモチベーションが崩れる。たとえ自分に好意を寄せる男性が現れても、「ご飯に誘ったら迷惑だろう」「連絡しても返事がないだろう」と奥手になって、すべてに対して「ブスだから」と逃げてしまう。恐ろしい負のスパイラルにはまってしまうんです。

 ブスは、自己評価を極端に低くさせます。自分をしっかり持てないから他人の評価を行動基準にしてしまい、常におどおどと臆病になる。自己評価が高ければブスにはなりません。

 最近、流行りの婚活に走る女性も根は同じです。世間の目を気にして、“そろそろ結婚しておかないと…”と思い込む。

 本来、好きな人と一生添い遂げたいから結婚するはずなのに、結婚が目的になっている。ブスも婚活女性も世間の目を気にしすぎです。

 1日400回ブスと罵られた私が冷静になれたのは、当時、「おれはきみの顔が好きだから」と言ってくれる彼氏ができたから。容姿で大切なのは、“全国偏差値”ではなく、誰かのタイプに当てはまることだとわかり、必要以上に落ち込むことはやめました。恋愛することで自己評価が高くなり、自分のありのままの容姿を受け入れて前向きになれたんです。

 すると、世間の評価も変わります。決して美人ではないのに人生がすごく楽しそうな人っていますよね。

「ブスだから〇〇できない」は間違っていて、本当は他の理由があるのに悩みの根を直視せず、容姿をいいわけにしているんです。

 ブスを理由にしているうちは、負のブス・スパイラルから抜け出せません。世間の目を恐れず、いいわけを全部とっぱらう勇気を持てば、きっとブスから解放されると思います。

※女性セブン2015年9月3日号

関連記事

トピックス

「ビッグダディ」こと林下清志さん(60)
《借金で10年間消息不明の息子も》ビッグダディが明かす“4男5女と三つ子”の子供たちの現在「メイドカフェ店員」「コンビニ店長」「3児の母」番組終了から12年
NEWSポストセブン
女児盗撮の疑いで逮捕の小瀬村史也容疑者(37)。新たに”わいせつ行為”の余罪が明らかになった
「よくタブレットで子どもを撮っていた」不同意わいせつ行為で再逮捕の小瀬村史也容疑者が“盗撮し放題だったワケ” 保護者は「『(被害者は)わからない』の一点張りで…」
NEWSポストセブン
「ビッグダディ」こと林下清志さん(60)
《多産DVを語ったビッグダディ》「子どもができたら勝手に堕ろすんじゃないぞ」4男6女の父として子供たちに厳しく言い聞かせた理由
NEWSポストセブン
成年式を控える悠仁さまと第1子を出産したばかりの眞子さん(写真・右/JMPA)
眞子さん、悠仁さまの成年式を欠席か いまなお秋篠宮家との断絶は根深く、連絡を取るのは佳子さまのみ “晴れの日に水を差す事態”への懸念も
女性セブン
ボニー・ブルーとの2ショット(インスタグラムより)
《タダで行為できます》金髪インフルエンサー(26)と関係を持った18歳青年「僕は楽しんだから、被害者になったわけじゃない」 “捕食者”との批判殺到に反論
NEWSポストセブン
2人は結婚3年目
《長髪62歳イケオジ夫との初夫婦姿》45歳の女優・ともさかりえ、3度目の結婚生活はハッピー 2度の離婚を乗り越えた現在
NEWSポストセブン
オーナーが出入りしていた店に貼られていた紙
「高級外車に乗り込んで…」岐阜・池田温泉旅館から“夜逃げ”したオーナーが直撃取材に見せた「怒りの表情」 委託していた町の職員も「現在もまだ旅館に入れない」と嘆き
NEWSポストセブン
記者の顔以外の一面を明かしてくれた川中さん
「夢はジャーナリストか政治家」政治スクープをすっぱ抜いた中学生記者・川中だいじさん(14)が出馬した生徒会長選挙で戦った「ものすごいライバル候補」と「人心を掴んだパフォーマンス」
NEWSポストセブン
大阪・関西万博内の『景福宮』での重大な疑惑が発覚した(時事通信)
《万博店舗スタッフが告発》人気韓国料理店で“すっぱい匂いのチャプチェ”提供か…料理長が書いた「始末書」が存在、運営会社は「食品衛生上の問題はなかった」「異常な臭いはなかった」と反論
NEWSポストセブン
63歳で初めて人生を振り返った俳優・小沢仁志さん
《63歳で初めて人生を振り返った俳優・小沢仁志》不良役演じた『ビー・バップ』『スクール☆ウォーズ』で激変した人生「自分の限界を超える快感を得ちまった」
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがニューシングル『Letter』をリリース(写真・左/AFLO、写真・右/Xより)
羽生結弦の元妻のバイオリニスト・末延麻裕子さん、“因縁の8月”にニューシングル発売 羽生にとっては“消せない影”となるのか 
女性セブン
雅子さまのご静養に同行する愛子さま(2025年8月、静岡県下田市。撮影/JMPA) 
愛子さま、雅子さまのご静養にすべて同行する“熱情” そばに寄り添う“幼なじみ”は大手造船会社のご子息、両陛下からも全幅の信頼 
女性セブン