国内

茂木健一郎氏 SEALDsは国内だけでなくアウェーでも頑張って

 今どきの学生やモデルが国会前のデモに参加することで話題を呼ぶ「SEALDs(シールズ)」。果たして彼らの行動は本当に政治を変えられるのか。同じく安保法案反対の立場ながら、彼らの活動に懐疑的な小林よしのり氏と、彼らの呼びかけでデモに参加した茂木健一郎氏が対談。SEALDs現象の今後を語り合った。

茂木:僕は、ホントに日本の若者が閉塞感に包まれているなか、SEALDsに関してはやっと元気のいいやつらが出てきたっていう気持ちがあるんです。結果として彼らが間違っていたっていいじゃないですか。

 あと僕のところにくる批判としては、「あれはただのひと夏の思い出づくりだ」とか、それもそれでいいじゃないですか。祭りでもフェスでもいいじゃないですか。僕は何をしても変わらない現状において、SEALDsは「ええじゃないか運動」みたいなものだと思っているので。

小林:わしは、デモが大がかりになればなるほど安倍を喜ばせるだけだと思う。むしろデモなんか何も起こらず、国会前があまりにも静かで不気味な国民の意思を感じるほうが怖いんじゃないかな。そうして国民は来年の参院選で意思を表明する覚悟を固めておけばいい。

茂木:確かに、これで終わりじゃないと思うんですよ。例えば、来年の参院選に向けて、ひょっとしたら、SEALDsから候補者立てるみたいな動きにもなるかもしれないし、SEALDsの運動を、ノーベル平和賞という普遍的な価値に結びつける方法もあるかもしれない。

 僕、ノーベル平和賞を受賞したマララちゃん(※注)の話を直に聞いたことがあるんですけど、全然迫力が違うんですよ。SEALDsはまだまだ日本国内の頑張りだから、もっとアウェーの状況で頑張ってほしい。

【※注/子供や女性の教育権を訴えるパキスタンの人権活動家で、2014年に17歳でノーベル平和賞を受賞した】

小林:彼らはまだまだ勉強が足りないよ。わしはSEALDsの中心メンバーとも対談したし、いつでも議論したいと思っている。向こうが怖がっているんだけどね。

茂木:予定調和の壁を壊していってほしいですね。

※週刊ポスト2015年9月25日・10月2日号

関連記事

トピックス

長男・泰介君の誕生日祝い
妻と子供3人を失った警察官・大間圭介さん「『純烈』さんに憧れて…」始めたギター弾き語り「後悔のないように生きたい」考え始めた家族の三回忌【能登半島地震から2年】
NEWSポストセブン
古谷敏氏(左)と藤岡弘、氏による二大ヒーロー夢の初対談
【二大ヒーロー夢の初対談】60周年ウルトラマン&55周年仮面ライダー、古谷敏と藤岡弘、が明かす秘話 「それぞれの生みの親が僕たちへ語りかけてくれた言葉が、ここまで導いてくれた」
週刊ポスト
小林ひとみ
結婚したのは“事務所の社長”…元セクシー女優・小林ひとみ(62)が直面した“2児の子育て”と“実際の収入”「背に腹は代えられない」仕事と育児を両立した“怒涛の日々” 
NEWSポストセブン
松田聖子のものまねタレント・Seiko
《ステージ4の大腸がん公表》松田聖子のものまねタレント・Seikoが語った「“余命3か月”を過ぎた現在」…「子供がいたらどんなに良かっただろう」と語る“真意”
NEWSポストセブン
今年5月に芸能界を引退した西内まりや
《西内まりやの意外な現在…》芸能界引退に姉の裁判は「関係なかったのに」と惜しむ声 全SNS削除も、年内に目撃されていた「ファッションイベントでの姿」
NEWSポストセブン
(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
イギリス出身のお騒がせ女性インフルエンサーであるボニー・ブルー(AFP=時事)
《大胆オフショルの金髪美女が小瓶に唾液をたらり…》世界的お騒がせインフルエンサー(26)が来日する可能性は? ついに編み出した“遠隔ファンサ”の手法
NEWSポストセブン
日本各地に残る性器を祀る祭りを巡っている
《セクハラや研究能力の限界を感じたことも…》“性器崇拝” の“奇祭”を60回以上巡った女性研究者が「沼」に再び引きずり込まれるまで
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている
《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン