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ダイヤモンドダイニング松村厚久社長「肩組んで歌」のススメ

「ダイヤモンドダイニング」創業社長の松村厚久氏

 奇跡の100店舗100業態を達成、食とエンタメの融合など情熱と才気で業界を革新し続ける「ダイヤモンドダイニング」創業社長の松村厚久氏(48才)。今年7月には東証一部上場を成し遂げたが、熱狂的に働き続けながら、密かに過酷な病と闘っていた。ノンフィクション『熱狂宣言』(小松成美著、幻冬舎)で若年性パーキンソン病を告白した松村氏に、病にも屈さぬ強い精神力はどこからくるのか、「熱狂」し続ける理由を聞いた。

――何があろうと屈せず熱狂し続けるが持論の松村社長にとって、「熱狂」の原動力となっているものとは?

松村:やっぱり病気になってからですね。1日1日が大事。だから1日を忘れずに、熱狂的に過ごしたいなと思います。病気をしてから、それがより鮮明になりました。

――今回本を出されたのは、病気を公にするためだったのでしょうか?

松村:最終的にはそうですね。もともと出版のオファーはすごくあったんです。でも僕は、好きな作家である小松成美さんと村上龍さん、どちらかが書いてくれる時が来るまでは出さないと決めていました。

――勇気がいることだと思いますが、病気を公表した理由とは?

松村:病気が進行してしまい、隠しきれなくなってしまったんです。打ち明けた理由のひとつは、ダイヤモンドダイニングを応援してくれた人たちに何も話していなかったためです。応援してくださった先輩や仲間、ステークスホルダーの方々、本来ならばひとりひとりの元へ僕が行って、「こういう病気になりましたすみません」と話をしなければいけないのに、そうすることができなかったことと、もう一点は、今まで黙っていたことが申し訳なかった。つらかったのは、仕事をしていく上で人に迷惑をかけることです。気づいてはいたでしょうけど、病気のことは家族以外、社内の人間にも全員に黙っていましたから。

――これまで、病気を一切打ち明けなかったのはなぜでしょうか?

松村:病気だとわかって、特別扱いされるのが一番嫌なんです。もちろん体が自由に動かないなど、ハンデはありますけど、僕は一切、障害者手帳を持たないし、申請もするつもりはありません。気持ちは普段と変わらず健常者のままです。ですから車いすも病院では義務的に乗せられてしまいますが、それ以外のところでは絶対に乗らないです。

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