国内

日本のマイナンバー制度のお手本エストニア 行政のIT化進む

 10月1日からスタートしたマイナンバー制度だが、導入にあたって、日本がお手本にしている国がある。それはエストニア。人口130万人、総面積は九州・沖縄地方と同程度の4.5万平方キロメートルという北欧の小国だ。

「1991年にソビエト連邦から独立を果たしたものの、取り立てて強い産業がなく、どうやって生計を立てるか考えなければなりませんでした。そこで国をあげてIT化に舵を切って、行政の電子化が一気に進められたのです」(全国紙記者)

 その結果、現在では、ほとんどの行政サービスがオンラインで行われているという。 2005年に世界で初めて地方選挙を電子投票で行い、今年3月に行われた国政選挙では、30%以上の投票がオンラインで行われた。

「医療分野も随分先を進んでいます。病院は、電子化された、患者の情報につながるポータルサイトにアクセスできるようになっており、患者がどこの病院で診察を受けても、以前の処置情報などを正確に把握でき、処方箋も90%以上が電子的に発行されているそうです。そうなると、日本のように患者が薬をもらうためだけに病院に通う必要などまったくないわけです」(前出・全国紙記者)

 他にも、法人登記や税務申告、雇用保険の申請などもインターネット上で行えるというから驚きだ。

「ただし、エストニアでできているからといって日本にそのまま応用するのは難しい。人口や国の大きさも違えば、何より、個人情報に対する考え方が違います。例えばエストニアでは住所や電話番号は個人情報とはみなされませんが、日本は重大な個人情報とみなされますよね。政府がエストニアのような社会を実現するには、日本人の意識改革などにも取り組まなければならないのです」(前出・全国紙記者)

 道のりは遠く、険しい。

※女性セブン2015年10月15日号

関連キーワード

トピックス

一家の大黒柱として弟2人を支えてきた横山裕
「3人そろって隠れ家寿司屋に…」SUPER EIGHT・横山裕、取材班が目撃した“兄弟愛” と“一家の大黒柱”エピソード「弟の大学費用も全部出した」
NEWSポストセブン
犬も猫も嫌いではないが……(イメージ)
《ペットが苦手な人たちが孤立化》犬の散歩マナーをお願いしたら「ペットにうるさい家、心が狭い」と近所で噂に 猫カフェの臭い問題を指摘したら「理解がない、現代は違う」と居直る店も
NEWSポストセブン
ノーヘルで自転車を立ち漕ぎする悠仁さま
《立ち漕ぎで疾走》キャンパスで悠仁さまが“ノーヘル自転車運転” 目撃者は「すぐ後ろからSPたちが自転車で追いかける姿が新鮮でした」
週刊ポスト
無期限の活動休止を発表した国分太一
「こんなロケ弁なんて食べられない」『男子ごはん』出演の国分太一、現場スタッフに伝えた“プロ意識”…若手はヒソヒソ声で「今日の太一さんの機嫌はどう?」
NEWSポストセブン
9月に成年式を控える悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
《模擬店では「ベビー核テラ」を販売》「悠仁さまを話題作りの道具にしてはいけない!」筑波大の学園祭で巻き起こった“議論”と“ご学友たちの思いやり”
NEWSポストセブン
1993年、第19代クラリオンガールを務めた立河宜子さん
《芸能界を離れて24年ぶりのインタビュー》人気番組『ワンダフル』MCの元タレント立河宜子が明かした現在の仕事、離婚を経て「1日を楽しんで生きていこう」4度の手術を乗り越えた“人生の分岐点”
NEWSポストセブン
浅田美代子(左)と原菜乃華が特別対談(撮影/井上たろう)
《NHK朝ドラ『あんぱん』特別対談》くらばあ役・浅田美代子×メイコ役・原菜乃華、思い出の場面を振り返る「豪ちゃんが戦死した時は辛かった」「目が腫れるくらい泣きました」
週刊ポスト
元KAT-TUNの亀梨和也との関係でも注目される田中みな実
《亀梨和也との交際の行方は…》田中みな実(38)が美脚パンツスタイルで“高級スーパー爆買い”の昼下がり 「紙袋3袋の食材」は誰と?
NEWSポストセブン
5月6日、ニューメキシコ州で麻薬取締局と地区連邦検事局が数百万錠のフェンタニル錠剤と400万ドルを押収したとボンディ司法長官(右)が発表した(EPA=時事)
《衝撃報道》合成麻薬「フェンタニル」が名古屋を拠点にアメリカに密輸か 日本でも薬物汚染広がる可能性、中毒者の目撃情報も飛び交う
NEWSポストセブン
カトパンこと加藤綾子アナ
《慶應卒イケメン2代目の会社で“陳列を強制”か》加藤綾子アナ『ロピア』社長夫人として2年半ぶりテレビ復帰明けで“思わぬ逆風”
NEWSポストセブン
2人の間にはあるトラブルが起きていた
《2人で滑れて幸せだった》SNS更新続ける浅田真央と2週間沈黙を貫いた村上佳菜子…“断絶”報道も「姉であり親友であり尊敬する人」への想い
NEWSポストセブン
ピンク色のシンプルなTシャツに黒のパンツ、足元はスニーカーというラフな格好
高岡早紀(52)夜の港区で見せた圧巻のすっぴん美肌 衰え知らずの美貌を支える「2時間の鬼トレーニング」とは
NEWSポストセブン