じゅんいち:24才の頃、家がなかったんです。家賃を払えなくなって追い出されて、バイト先のビリヤード場の倉庫に半年間くらい住んでいました。そこは明け方まで営業しているから、うるさくて倉庫にいても寝られないんですよね。その頃は、ゆっくり寝られる場所はないかなって、ずっと探していました。芸人は22才からなので、2、3年目の頃です。
でも今となっては、楽しかった思い出ですよ。肥やしになりますね。もっとああいうことをやっておけばよかったと思ってますもん。貴重な経験というか。おしぼり屋さんが古いおしぼりを交換しにくるような倉庫に、布団敷いて寝ていたわけですから。普通に考えたら経験できないから、もっと色々、変な行動とかバイトをやっていればよかったなと思っていますけどね。
ただ、その時は必死なんです。変な行動と思ってやっていなくて、仕方がないからやっているだけなんですけど。
――今の芸風になってから、前園真聖さんと交友があるそうですね。
じゅんいち:サンドウィッチマンさんのラジオで共演してから、仲良くなりました。前園さんの方が兄貴分ですね、年も上なので。芸人の先輩とはちょっと違いますけど。
――前園さんは、“じゅんいちさんが本田さんのまねをしているじゅんいちさんのまね”をするそうですけど。
じゅんいち:やります。(真似て)「そうですねー」ってぼくに向かってやってくるんですけど、ちょっと似てます。面白いですよ(笑い)。食事に時々行きますけど、サッカーの話はあまりしないですね、お笑いの話もしませんし。
あの人、女子力が高いじゃないですか。プリンとかスイーツが好きだったりするので、食べ物の話が多いですね。ぼくも食べ物は結構好きなので、肉とかパスタとかつけ麺とか。だからたとえば、一緒にご飯を食べに行ったときに、「ここにこんな料理の店があるんですよ」「じゃあ次はそこに行こうか」って、ご飯を食べながら次に食べる店の話してますね。
――R-1で優勝してから3日で80本くらいのオファーがきたそうですが、生活は変わりましたか?
じゅんいち:変わりました、仕事は増えましたね、休みは時々もらっていますけど。昨年は基本休みで、たまに仕事だったので、休みと仕事の日数が逆転したかもしれないです。それに、声をかけられることが多くなりました。16年くらいまったくなかったので、声をかけられると嬉しいですよ。
でも面倒くさかったことが一度あったんです。電車で「お前じゅんいちだよな」って酔っ払いのオッサンが来て、ぼくのいる6人掛けの席に座ってきたんです。握手なのか写真なのかサインなのか、目的を教えてくれなくて、ただそこに居座ろうとするんですよ。その人の仲間がいたので、連れて行ってもらいましたけど(苦笑)。
――じゅんいちさん、目立つんですね。