国内

福島みずほ氏「2016カレンダー」30円也 値段の意味は何か?

福島みずほ氏のカレンダーの価格は「30円」

 2016年のカレンダー商戦に“異色作”が登場した。社民党前党首・福島みずほ氏のカレンダーだ。
 
 怖いもの……いや、珍しいもの見たさでどんなものかと覗いてみると、カレンダーは福島氏の写真と366日分の日付がA2判の紙1枚に印刷されたポスター型。ご本人も11月4日のツイッターで〈福島みずほ2016年カレンダーが出来上がりました〉とつぶやき、宣伝に余念がない。
 
 しかし気になるのは1枚「30円」という激安価格だ。資産報告では1億円以上の資産があると報告している福島センセイが小銭稼ぎを始めたとは思えない。政治評論家の有馬晴海氏が解説する。
 
「基本的には購入者は党員や支持者向けのものだと思います。事実上、福島氏のビラやポスターとして、家の玄関近くに貼ったり、まとめて購入して知人に配ったりするのでしょう」
 
 たしかにカレンダーを見るとポスター上部にはデカデカと名前、その右上に「社民党」の青いロゴ。まるで、選挙ポスターのようである。中央には明るいピンクのスーツを着こなした福島氏の写真が大きく配置されている。どうも実物よりも肌ツヤが随分キレイに写っているような……。ネット上では「ドンピシャのタイプ」「水着バージョンはないのか」と書き込む“剛の者(?)”も現われた。
 
 では「30円」という値段の意味はどこにあるのだろうか。政治とカネの問題に詳しい神戸学院大学法学部の上脇博之教授が解説する。
 
「たかがカレンダーでも政治家にとっては注意すべき案件。松島みどり元法相のうちわ問題(*注)以降、政治家関連のグッズは公職選挙法の禁じる寄附行為にあたる可能性があるとして、厳しくチェックされるようになっています。

【*注:選挙区内でうちわを無料で配ったことが寄附行為だと指摘された。その後、2014年10月に大臣の職を辞任。公選法違反容疑で告発されたが、嫌疑不十分で不起訴処分となった】
 
 自身のカレンダーを選挙区内の有権者にタダで配ったとしたら公職選挙法違反ですが、30円で販売したのであれば極端に低額ともいえないので寄附にはならないでしょう」
 
 今年10月に入閣した島尻安伊子・沖縄担当相は就任早々、自身のカレンダーを選挙区内で配ったと指摘され、「カレンダーではなく政治活動用のポスターだ」と釈明に追い込まれたことは記憶に新しい。
 
 前身の日本社会党の設立から11月2日に70周年を迎えた社民党だが、現在の国会議員は政党要件ギリギリの5人で崖っぷち。来夏の参院選では福島氏自身も改選組となる。落選すればまさに解党の危機だ。
 
 まさかカレンダーの大ヒットで党勢を回復しようとしているわけではないだろうが、福島氏の事務所は「30円」という値段設定の意図について「回答は差し控えさせていただきます」と真意は聞けなかった。

※週刊ポスト2015年11月27日・12月4日号

関連記事

トピックス

水原一平氏のSNS周りでは1人の少女に注目が集まる(時事通信フォト)
水原一平氏とインフルエンサー少女 “副業のアンバサダー”が「ベンチ入り」「大谷翔平のホームランボールをゲット」の謎、SNS投稿は削除済
週刊ポスト
解散を発表した尼神インター(時事通信フォト)
《尼神インター解散の背景》「時間の問題だった」20キロ減ダイエットで“美容”に心酔の誠子、お笑いに熱心な渚との“埋まらなかった溝”
NEWSポストセブン
水原一平氏はカモにされていたとも(写真/共同通信社)
《胴元にとってカモだった水原一平氏》違法賭博問題、大谷翔平への懸念は「偽証」の罪に問われるケース“最高で5年の連邦刑務所行き”
女性セブン
富田靖子
富田靖子、ダンサー夫との離婚を発表 3年も隠していた背景にあったのは「母親役のイメージ」影響への不安か
女性セブン
尊富士
新入幕優勝・尊富士の伊勢ヶ濱部屋に元横綱・白鵬が転籍 照ノ富士との因縁ほか複雑すぎる人間関係トラブルの懸念
週刊ポスト
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
女性セブン
大ヒットしたスラムダンク劇場版。10-FEET(左からKOUICHI、TAKUMA、NAOKI)の「第ゼロ感」も知らない人はいないほど大ヒット
《緊迫の紅白歌合戦》スラダン主題歌『10-FEET』の「中指を立てるパフォーマンス」にNHKが“絶対にするなよ”と念押しの理由
NEWSポストセブン