ビジネス

【日本株週間見通し】米X’mas商戦追い風に2万円回復なるか

 投資情報会社・フィスコ(担当・村瀬智一氏)が、株式市場の11月16日~11月20日の動きを振り返りつつ、11月24日~11月27日の相場見通しを解説する。

 * * *
 先週の日経平均は上昇。約3ヶ月ぶりに一時19900円台を回復し、節目の2万円大台に迫る局面をみせた。週初は波乱のスタートとなった。フランスの首都パリ市内と郊外で13日夜、同時多発的に銃撃や爆発が発生。欧州で頻発するテロに対する地政学リスクへの警戒感が高まるなか、幅広い銘柄に売りが先行した。ただし、パリ同時多発テロの影響が警戒されていた週明けの欧米市場は、落ち着いた値動きだったことが安心感につながると、その後はリバウンド基調が強まっている。

 注目された米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨では、12月のFOMCまでに利上げを行うことが大方の委員のコンセンサスであることが伝えられた。市場は米利上げ時期の不透明感が和らいだとの見方となり、アク抜け的な流れに向かわせた。さらに、日本銀行の金融政策決定会合では、金融政策の現状維持を決定。追加緩和が見送られたことで売り込まれる局面もみられたが、12月の決定会合での追加緩和への思惑が根強いほか、7-9月GDPの2四半期連続のマイナス成長から補正予算の上積みなどへの期待感もあり、底堅い相場展開だった。

 今週は射程に入った節目の2万円突破を意識した相場展開になろう。米国市場では12月の米国の利上げが確実となったことから、経済指標の発表で大きく振らされる可能性は低いと考えられる。そのため、24日の7-9月期の米国内総生産(GDP)改定値などの影響は限られよう。予想値は速報値から上方修正が見込まれており、好反応を示してくる可能性はありそうだ。米株高が追い風となることで、節目の2万円回復が意識されやすい。

 その他、海外では23日に10月の米中古住宅販売件数、24日に11月の独Ifo景況感指数、25日に10月の米耐久財受注、10月の米新築住宅販売件数が予定されている。国内では25日に11月分の月例経済報告が公表される。景気の弱さが示されるようだと、12月の追加緩和への思惑につながりやすい。

 なお、今週26日は米国市場は感謝祭の祝日で休場となる。27日は米感謝祭翌日の「ブラックフライデー」となり、クリスマス商戦の始まりを告げる。感謝祭翌週の月曜日はサイバー・マンデーと称され、オンラインショッピングにおけるホリデーシーズンの始まりとされている。個人消費へ関心が集まりやすく、好調さが伝わるようだと、株価の押し上げ要因になるだろう。

関連記事

トピックス

バスツアーを完遂したイボニー・ブルー(インスタグラムより)
《新入生をターゲットに…》「60人くらいと寝た」金髪美人インフルエンサー(26)、イギリスの大学めぐるバスツアーの海外進出に意欲
NEWSポストセブン
横山剣氏(左)と作曲家・村井邦彦氏のスペシャル対談
《スペシャル対談・横山剣×村井邦彦》「荒井由実との出会い」「名盤『ひこうき雲』で起きた奇跡的な偶然」…現代日本音楽史のVIPが明かす至極のエピソード
週刊ポスト
大谷が購入したハワイの別荘の広告が消えた(共同通信)
【ハワイ別荘・泥沼訴訟に新展開】「大谷翔平があんたを訴えるぞ!と脅しを…」原告女性が「代理人・バレロ氏の横暴」を主張、「真美子さんと愛娘の存在」で変化か
NEWSポストセブン
小林夢果、川崎春花、阿部未悠
トリプルボギー不倫騒動のシード権争いに明暗 シーズン終盤で阿部未悠のみが圏内、川崎春花と小林夢果に残された希望は“一発逆転優勝”
週刊ポスト
ハワイ島の高級住宅開発を巡る訴訟で提訴された大谷翔平(時事通信フォト)
《テレビをつけたら大谷翔平》年間150億円…高騰し続ける大谷のCMスポンサー料、国内外で狙われる「真美子さんCM出演」の現実度
NEWSポストセブン
「第72回日本伝統工芸展京都展」を視察された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月10日、撮影/JMPA)
《京都ではんなりファッション》佳子さま、シンプルなアイボリーのセットアップに華やかさをプラス 和柄のスカーフは室町時代から続く京都の老舗ブランド
NEWSポストセブン
兵庫県宝塚市で親族4人がボーガンで殺傷された事件の公判が神戸地裁で開かれた(右・時事通信)
「弟の死体で引きつけて…」祖母・母・弟をクロスボウで撃ち殺した野津英滉被告(28)、母親の遺体をリビングに引きずった「残忍すぎる理由」【公判詳報】
NEWSポストセブン
焼酎とウイスキーはロックかストレートのみで飲むスタイル
《松本の不動産王として悠々自適》「銃弾5発を浴びて生還」テコンドー協会“最強のボス”金原昇氏が語る壮絶半生と知られざる教育者の素顔
NEWSポストセブン
沖縄県那覇市の「未成年バー」で
《震える手に泳ぐ視線…未成年衝撃画像》ゾンビタバコ、大麻、コカインが蔓延する「未成年バー」の実態とは 少年は「あれはヤバい。吸ったら終わり」と証言
NEWSポストセブン
部下と“ラブホ密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(左・時事通信フォト)
《黒縁メガネで笑顔を浮かべ…“ラブホ通い詰め動画”が存在》前橋市長の「釈明会見」に止まぬ困惑と批判の声、市関係者は「動画を見た人は彼女の説明に違和感を持っている」
NEWSポストセブン
バイプレーヤーとして存在感を増している俳優・黒田大輔さん
《⼥⼦レスラー役の⼥優さんを泣かせてしまった…》バイプレーヤー・黒田大輔に出演依頼が絶えない理由、明かした俳優人生で「一番悩んだ役」
NEWSポストセブン
国民スポーツ大会の総合閉会式に出席された佳子さま(10月8日撮影、共同通信社)
《“クッキリ服”に心配の声》佳子さまの“際立ちファッション”をモード誌スタイリストが解説「由緒あるブランドをフレッシュに着こなして」
NEWSポストセブン