周囲に「やな感じ」と疎まれつつも、仕事はバリバリこなして出世していく──そんな女子校出身者の象徴的存在といえそうだ。
コラムニストで女子校ルール研究会会長の朝井麻由美氏(ちなみに共学の都立西高出身)はこう話す。
「女子校出身者はやっかみを受けやすいというか、『甘え下手』なんだと思います。男には頼らないという意識が強すぎて、男性社員からすれば『面倒くせ~な、こいつ』となるのかもしれません」
それでも、女子校出身者の社会での活躍ぶりは目覚ましい。
『週刊ダイヤモンド』(2012年11月3日号)に掲載された「高校・中高一貫校別生涯賃金期待値ランキング」では、名だたる男子校、共学校を押しのけて2位にフェリス女学院、3位に女子学院がランクイン。世間でいわれるような「男女の収入格差」は、有名女子校に限っては完全に逆転している。
政界では島尻安伊子沖縄・北方担当相が聖ウルスラ学院英智高(2005年まで女子校)出身。テレビでは膳場貴子アナウンサー(女子学院中・高)、タレント・エッセイストの小島慶子氏(学習院女子中・高)。他にも経済評論家の勝間和代氏(慶応義塾女子高)など、各界で第一線で活躍する女子校出身者たちは数えきれない。
2014年度の文部科学省学校基本調査によれば、全国に高校は約5000校あるが、そのうち女子校は320校で、全体に占める割合はたったの6.4%。数が少ない割に彼女たちが「目立つ存在」であることは事実だろう。
※週刊ポスト2015年12月11日号