芸能

M-1、歴代王者審査員に賛否 中川家礼二、増田には高評価も

M-1で優勝したトレンディエンジェル。敗者復活からの優勝は史上2組目(吉本興業のHPから)

 5年ぶりに復活した「M-1グランプリ 2015」(テレビ朝日系で6日放送)。前回までは、島田紳助、松本人志ほか、中田カウスやオール巨人などのビッグネームが審査員に名を連ねていたが、今回“大御所なき審査員席”に座ったのは、歴代M-1王者の中から選ばれた9人の“中堅”お笑い芸人たちであった。

 大会はトレンディエンジェルの優勝で幕を閉じたが、終了後もネット上では、審査員に対する賛否両論さまざまな意見が飛び交っている。あるテレビ関係者はこう話す。

「世代交代という意味では評価できますが、コメントを求められた審査員が自分自身の笑いを取りに行くなど、漫才をしっかりと批評する空気が薄かったのは残念でした。ちゃんと批評していたのは、中川家の礼二さんとますだおかだの増田英彦さん、パンクブーブーの佐藤哲夫さんくらいだったんじゃないでしょうか。ほかの審査員は”勢いがあった”など、ふわっとしたコメントばかりでした。優劣をつける立場なのに、その根拠を説明しない人が審査をしているのにはやはり疑問が残りました」

 礼二や増田、佐藤には、ネット上にも絶賛の声が出ている。とくに第1ラウンドを1位通過したジャルジャルに対してほかの審査員より低い点を付け「細かい言葉のラリーがあったんですけど、大きなネタの枠があって、付録でそういうの付けて貰えるとより一層漫才っぽくなった」と指摘した礼二には、「さすが礼二」「わかりやすい」と評価が上昇中だ。

 では、お笑いの専門家は歴代王者の審査員についてどう見たのか。お笑い評論家のラリー遠田さんは、自身の見解をこう述べる。

「これまでのM-1は、ダウンタウンの松本さんの存在があまりにも大きく、松本さんが笑ったら『これは面白い漫才なんだな』という雰囲気になりやすかったと思います。そして全体的な審査もその空気の中で決まっていくようなところがあった。今回はそういうことがなく、審査員全員が公平な立場で、自分の意見を曲げることなくジャッジしていました。その結果、以前よりも客観性の高い審査になったと思います」(ラリー遠田さん、以下同)

 確かに以前のM-1では視聴者から支持の高かったコンビが審査員の評価が低く、優勝できなかったり、途中で落選したり、ということもあった。今回、もっとも笑いをとったトレンディエンジェルが優勝したことは、視聴者の声と同じ評価を審査員が下したことになる。

 しかし、年の離れた世代だからズバッと言えることも、世代が近いと言いづらいこともある。審査が全体的に甘くなったということはないだろうか。

関連記事

トピックス

遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《女優・遠野なぎこのマンションで遺体発見》近隣住民は「強烈な消毒液の匂いが漂ってきた」「ポストが郵便物でパンパンで」…関係者は「本人と連絡が取れていない」
NEWSポストセブン
盟友である鈴木容疑者(左・時事通信)への想いを語ったマツコ
《オンカジ賭博で逮捕のフジ・鈴木容疑者》「善貴は本当の大バカ者よ」マツコ・デラックスが語った“盟友への想い”「借金返済できたと思ってた…」
NEWSポストセブン
フリー転身を発表した遠野なぎこ(本人instagramより)
「救急車と消防車、警官が来ていた…」遠野なぎこ、SNSが更新ストップでファンが心配「ポストが郵便物でパンパンに」自宅マンションで起きていた“異変”
NEWSポストセブン
モンゴルを訪問される予定の雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、「灼熱のモンゴル8日間」断行のご覚悟 主治医とともに18年ぶりの雪辱、現地では角界のヒーローたちがお出迎えか 
女性セブン
米田
《チューハイ2本を万引きで逮捕された球界“レジェンド”が独占告白》「スリルがあったね」「棚に返せなかった…」米田哲也氏が明かした当日の心境
週刊ポスト
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
「『逃げも隠れもしない』と話しています」地元・伊東市で動揺広がる“学歴詐称疑惑” 田久保真紀市長は支援者に“謝罪行脚”か《問い合わせ200件超で市役所パンク》
NEWSポストセブン
佐々木希と渡部建
《六本木ヒルズ・多目的トイレ5年後の現在》佐々木希が覚悟の不倫振り返り…“復活”目前の渡部建が世間を震撼させた“現場”の動線
NEWSポストセブン
東川千愛礼(ちあら・19)さんの知人らからあがる悲しみの声。安藤陸人容疑者(20)の動機はまだわからないままだ
「『20歳になったらまた会おうね』って約束したのに…」“活発で愛される女性”だった東川千愛礼さんの“変わらぬ人物像”と安藤陸人容疑者の「異変」《豊田市19歳女性殺害》
NEWSポストセブン
児童盗撮で逮捕された森山勇二容疑者(左)と小瀬村史也容疑者(右)
《児童盗撮で逮捕された教師グループ》虚飾の仮面に隠された素顔「両親は教師の真面目な一家」「主犯格は大地主の名家に婿養子」
女性セブン
組織が割れかねない“内紛”の火種(八角理事長)
《白鵬が去って「一強体制」と思いきや…》八角理事長にまさかの落選危機 定年延長案に相撲協会内で反発広がり、理事長選で“クーデター”も
週刊ポスト
たつき諒著『私が見た未来 完全版』と角氏
《7月5日大災害説に気象庁もデマ認定》太陽フレア最大化、ポピ族の隕石予言まで…オカルト研究家が強調する“その日”の冷静な過ごし方「ぜひ、予言が外れる選択肢を残してほしい」
NEWSポストセブン
大阪・関西万博で、あられもない姿をする女性インフルエンサーが現れた(Xより)
《万博会場で赤い下着で迷惑行為か》「セクシーポーズのカンガルー、発見っ」女性インフルエンサーの行為が世界中に発信 協会は「投稿を認識していない」
NEWSポストセブン