他人の愚痴ほど聞いていて嫌な気分になるものはない。たとえ家族であったとしても、聞いていられないものだ。神奈川県に住むパート勤務の女性Fさん(46才)は、IT関連企業に勤める夫(41才)の卑屈な愚痴にもううんざりだという。
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5才年下の婿養子の夫はふだんは温厚で、小まめに庭の掃除とかするから、「理想のダンナさま」と言われたりする。
確かにその通りなんだけどさ。虫の居所が悪いときに飲めないお酒を飲むと、イジケ虫が暴れ出すんだわ。
「へっ。どうせオレみたいな低所得亭主なんかどうでもいいんだろうよ」と、お金の話が出たときは目が座っている。
「ああ。いい、いい。お前の考えてることくらいお見通しだって。うるせぇよ」
缶チューハイを1本空ける頃には、ネチネチが止まらない。
「学歴も背も低いしよ。インキンで水虫でデブだよ。だからなんだっていうんだ、え~っ? それだけで一家の大黒柱をコケにしていいのか?」と、こっちがひと言も口を挟まないのに、ひとりで大盛り上がり。
最後は「ああ、てめえの顔なんか見たくもねぇや。離婚届、さっさと持ってきやがれ」と大声を上げ、部屋から出て行く。私は、毎度おなじみの下手なひとり芝居を見せられたと思って無視しているけどさ。
中学生の息子は「もうちょっと頭使った怒り方、できねぇのかな」だって。
※女性セブン2015年12月24日号