現在は書家・宇都鬼としての活動中


おさる:そうですね。ぼくが書の方を主流にしてから、収入が減りましたから。「(年収の)ゼロが2つない(2桁減った)」ってテレビで上さんが言っていましたけど、ぼくは2桁なわけない、と思ったんですよ。でも2桁でしたね。そのあと安定しましたけどね、減ったところで(苦笑)。

 あのとき、減って申し訳ないなと思ったんですけど、「あんたがやりたいのは書でしょ?」って聞かれたんです。「そうだね。芸人もやりたいし、書と両方やりたいな」「だったら、芸人のほうはお呼びがあればできるから、書の方は常にやっておいて。お金が入らない時は私が働くから」って言ってくれたんです。

 だから離婚騒動のあと働き詰めで、書道の道を応援してくれています。リトミックインストラクターといって、歌のお姉さんのことですけど。お姉さんは無理があるから、“恵里佳ママ”にしていますけどね(笑い)。幼稚園を回っています。あと、救命救急の資格を持っているので、そのイベントに行ったりしています。

――なんだかんだで、愛されていますね。

おさる:ありがたいですね。応援してくれる人と出会えているんだなと思います。応援してくれないと、書はできないですから。

――ご自分の収入だけだと、書道は続けられない?

おさる:できません。初めの頃は道具を揃えなくてはいけないので、30万円の筆を買ったり、30万円の墨を買ったりしていました。収入がないのに、2人の貯金から買っていましたからね。

 よく言われるんです。「お金にならないのに、なんで続けるんですか?」って。字が好きなんです、としか言えないですね。書道家だけで考えると、収入より出費の方が大きいですから。まだ報酬として、大きな金額を言えないんです、なかなかね。

――山川さんのためにも、書道家としても名をあげて、書の値を上げていかなければいけませんね。

おさる:そうできるといいですね。

【おさる】
1968年9月19日生まれ。大阪府出身。1991年、大学の同級生のコアラと『アニマル梯団』を結成し、『タモリのボキャブラ天国』(フジテレビ系)などで人気に。2000年コンビを解散。2004年、占い師・細木数子の勧めで芸名を”モンキッキー”に改名し、8年後”おさる”に再改名した 。現在、書家・宇都鬼としても活動中。詳しい活動はこちらで紹介されている。http://www.kakibito.com/ http://ameblo.jp/monkickey/

撮影■田中麻以

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