芸能

亀梨主演『怪盗 山猫』好調 「実は大人向け骨太作品」との評

『怪盗 山猫』好調の秘密とは?(公式HPより)

 亀梨和也(29才)が神出鬼没の天才怪盗役で主演している『怪盗 山猫』(日本テレビ系)が好調だ。初回14.3%の高視聴率でスタートを切り、2回目は13.6%を記録。2回目の数字は今クールドラマの2回目視聴率ではトップとなった。これだけ支持を集める理由とは? テレビ解説者の木村隆志さんが人気の秘密に迫る。

 * * *
『怪盗 山猫』は、「盗んで逃げる」ハラハラドキドキのアクションだけでなく、登場人物の生き様を描くヒューマン、謎めいた山猫のミステリーなどを盛り込んだ複合エンタメ作。さらに、「単なる金の亡者ではなく、一度もミスを犯すことなく悪人から大金を盗み、悪事の証拠だけを残して去る」という痛快なヒーロー要素を兼ね備えています。

 亀梨和也さん演じる主人公の山猫が、清濁併せ呑むキャラクターであるのも魅力のひとつ。お金を盗むくせに、悪人を許さない。人をだまして利用するのに、心に響く言葉をぶつける。無駄に高いテンションとチラチラ見せる暴力的な横顔、「武士道」へのこだわり、規格外の音痴なども含め、視聴者に「山猫は何者なんだろう?」と人物像をつかませません。勧善懲悪の作品が多い中、「“正義かどうか分からない主人公”が悪人をやっつける」という図式が異彩を放っています。

 もうひとつの魅力は、シリアスな展開。土曜9時の同枠は、子どもと一緒に家族で見やすい作品が多い中、亀梨さんと広瀬すずさんがつかみ合って絶叫したり、仲間のメンバーを山猫が殺したのかと思わせたり、衝撃的なシーンがありました。「怪盗」という題材で子ども向けのように見せておきながら、実は大人向けの骨太な要素を持つ作品だったのです。

 骨太さを持つ作風がなぜ生まれたのか? その理由はスタッフの経歴にヒントがあります。プロデューサーの福井雄太さんは、養護施設の描写などで物議を醸した『明日、ママがいない』、当時ほぼ無名の広瀬すずさんを大抜擢した『学校のカイダン』を手がけた人物。20代中盤で日本テレビ史上最年少プロデューサーに起用されただけあって、若さあふれる思い切ったドラマ作りをする人です。

関連記事

トピックス

橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《前所属事務所代表も困惑》遠野なぎこの安否がわからない…「親族にも電話が繋がらない」「警察から連絡はない」遺体が発見された部屋は「近いうちに特殊清掃が入る予定」
NEWSポストセブン
放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、さまざまな障壁を乗り越えてきた女性たちについて綴る
《佐々木希が渡部建の騒動への思いをストレートに吐露》安達祐実、梅宮アンナ、加藤綾菜…いろいろあっても流されず、自分で選択してきた女性たちの強さ
女性セブン
看護師不足が叫ばれている(イメージ)
深刻化する“若手医師の外科離れ”で加速する「医療崩壊」の現実 「がん手術が半年待ち」「今までは助かっていた命も助からなくなる」
NEWSポストセブン
(イメージ、GFdays/イメージマート)
《「歌舞伎町弁護士」が見た恐怖事例》「1億5000万円を食い物に」地主の息子がガールズバーで盛られた「睡眠薬入りカクテル」
NEWSポストセブン
キール・スターマー首相に声を荒げたイーロン・マスク氏(時事通信フォト)
《英国で社会問題化》疑似恋愛で身体を支配、推定70人以上の男が虐待…少女への組織的性犯罪“グルーミング・ギャング”が野放しにされてきたワケ「人種間の緊張を避けたいと捜査に及び腰に」
NEWSポストセブン
和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
【新宿タワマン殺人】和久井被告(52)「バイアグラと催涙スプレーを用意していた…」キャバクラ店経営の被害女性をメッタ刺しにした“悪質な復讐心”【求刑懲役17年】
NEWSポストセブン
女優・遠野なぎこの自宅マンションから身元不明の遺体が見つかってから1週間が経った(右・ブログより)
《上の部屋からロープが垂れ下がり…》遠野なぎこ、マンション住民が証言「近日中に特殊清掃が入る」遺体発見現場のポストは“パンパン”のまま 1週間経つも身元が発表されない理由
NEWSポストセブン
幼少の頃から、愛子さまにとって「世界平和」は身近で壮大な願い(2025年6月、沖縄県・那覇市。撮影/JMPA)
《愛子さまが11月にご訪問》ラオスでの日本人男性による児童買春について現地日本大使館が厳しく警告「日本警察は積極的な事件化に努めている」 
女性セブン
フレルスフ大統領夫妻との歓迎式典に出席するため、スフバートル広場に到着された両陛下。民族衣装を着た子供たちから渡された花束を、笑顔で受け取られた(8日)
《戦後80年慰霊の旅》天皇皇后両陛下、7泊8日でモンゴルへ “こんどこそふたりで”…そんな願いが実を結ぶ 歓迎式典では元横綱が揃い踏み
女性セブン
犯行の理由は「〈あいつウザい〉などのメッセージに腹を立てたから」だという
「凛みたいな女はいない。可愛くて仕方ないんだ…」事件3週間前に“両手ナイフ男”が吐露した被害者・伊藤凛さん(26)への“異常な執着心”《ガールズバー店員2人刺殺》
NEWSポストセブン