ビジネス

ミドリムシ配合男性化粧品 販売好調の秘密

ユーグレナ化粧品事業課の安藤崇氏

 成長産業といわれるメンズスキンケア市場だが、肌が気になりながらも化粧水を使っている男性は2割強しかいないという未開花の市場でもある。難攻不落のメンズコスメ市場へ斬り込み、年間目標の1割をたった2週間で売り上げたのはバイオベンチャーの株式会社ユーグレナ。その新商品『B.C.A.D.HOMME(オム)トータル エマルジョン』販売戦略の秘密について、作家で五感生活研究所代表の山下柚実氏がレポートする。

 * * *
「シェービングやケア不足で荒れた男の肌を手軽に潤すことができます」と同社化粧品事業課・安藤崇氏(35)は言い、ボトルを手にとった。

「特にスキンケアの習慣がない男性たちにも続けやすいように化粧水、美容液、乳液が1本に詰まったオールインワンの商品に仕上げました」

 安藤氏はシャカシャカとボトルを振ってみせた。分離していた化粧水や美容液、乳液の成分がたちまち一つに混ざり合う。白くとろりとした液体は、肌にスッと染み込んでいく。しっとりさっぱり、柑橘系の芳香があたりに漂う。

「香りは全て天然成分。ベルガモットやカモミールの精油を使っています。脂性が強い男性の肌に合うよう、さらりとした質感を追求しました」

 いったいこの液体の中で、微細藻類ミドリムシ(学名:ユーグレナ)はどんな働きをしているのでしょう?

「5億年前に誕生して生存し続けてきたミドリムシは、言ってみれば生命力の固まりのような藻の一種なんです。植物と動物両方の性質をあわせ持ち、59種類という豊富な栄養素を含むので画期的な食品原料として期待されていますが、それだけではありません。抽出したエキスを肌細胞に与えると驚くような変化が生まれるのです」

 私たちの皮膚の中でコラーゲンやヒアルロン酸を作り出しているのが線維芽細胞。その細胞にミドリムシから抽出したエキスを与えたところ、約1.5倍に増殖。しかも細胞を活発化するだけでなく、「紫外線に対する防御力をこのエキスがぐんと高めることが判明」したという。

 生命力の固まりのようなミドリムシ。そのパワーを化粧品に活用したのが「B.C.A.D.」ブランドなのだ。だが、同社が化粧品を販売し始めたのは実は2014年から。まだ日が浅い。

 それなのに、2週間で5000本も売れたとすれば、いったい誰に、どうやって販売したのかという点だ。

トピックス

大谷翔平選手と妻・真美子さん
《チョビ髭の大谷翔平がハワイに》真美子さんの誕生日に訪れた「リゾートエリア」…不動産ブローカーのインスタにアップされた「短パン・サンダル姿」
NEWSポストセブン
石原さとみ(プロフィール写真)
《ベビーカーを押す幸せシーンも》石原さとみのエリート夫が“1200億円MBO”ビジネス…外資系金融で上位1%に上り詰めた“華麗なる経歴”「年収は億超えか」
NEWSポストセブン
神田沙也加さんはその短い生涯の幕を閉じた
《このタイミングで…》神田沙也加さん命日の直前に元恋人俳優がSNSで“ホストデビュー”を報告、松田聖子は「12月18日」を偲ぶ日に
NEWSポストセブン
高羽悟さんが向き合った「殺された妻の血痕の拭き取り」とは
「なんで自分が…」名古屋主婦殺人事件の遺族が「殺された妻の血痕」を拭き取り続けた年末年始の4日間…警察から「清掃業者も紹介してもらえず」の事情
(2025年11月、ラオス。撮影/横田紋子)
熱を帯びる「愛子天皇待望論」、オンライン署名は24才のお誕生日を節目に急増 過去に「愛子天皇は否定していない」と発言している高市早苗首相はどう動くのか 
女性セブン
「台湾有事」よりも先に「尖閣有事」が起きる可能性も(習近平氏/時事通信フォト)
《台湾有事より切迫》日中緊迫のなかで見逃せない「尖閣諸島」情勢 中国が台湾への軍事侵攻を考えるのであれば、「まず尖閣、そして南西諸島を制圧」の事態も視野
週刊ポスト
盟友・市川猿之助(左)へ三谷幸喜氏からのエールか(時事通信フォト)
三谷幸喜氏から盟友・市川猿之助へのエールか 新作「三谷かぶき」の最後に猿之助が好きな曲『POP STAR』で出演者が踊った意味を深読みする
週刊ポスト
ハワイ別荘の裁判が長期化している(Instagram/時事通信フォト)
《大谷翔平のハワイ高級リゾート裁判が長期化》次回審理は来年2月のキャンプ中…原告側の要求が認められれば「ファミリーや家族との関係を暴露される」可能性も
NEWSポストセブン
今年6月に行われたソウル中心部でのデモの様子(共同通信社)
《韓国・過激なプラカードで反中》「習近平アウト」「中国共産党を拒否せよ!」20〜30代の「愛国青年」が集結する“China Out!デモ”の実態
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さん(時事通信フォト)
《自宅でしっぽりオフシーズン》大谷翔平と真美子さんが愛する“ケータリング寿司” 世界的シェフに見出す理想の夫婦像
NEWSポストセブン
お騒がせインフルエンサーのボニー・ブルー(時事通信フォト)
《潤滑ジェルや避妊具が押収されて…》バリ島で現地警察に拘束された英・金髪美女インフルエンサー(26) 撮影スタジオでは19歳の若者らも一緒だった
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! プロ野球「給料ドロボー」ランキングほか
「週刊ポスト」本日発売! プロ野球「給料ドロボー」ランキングほか
NEWSポストセブン