盟友・市川猿之助(左)へ三谷幸喜氏からのエールか(時事通信フォト)
東京・歌舞伎座で11月26日、『歌舞伎絶対続魂(ショウ・マスト・ゴー・オン)幕を閉めるな』が千穐楽を迎えた。本作は、三谷幸喜氏(64)が作・演出を務める「三谷かぶき」の2作目で、三谷氏が主宰する劇団、東京サンシャインボーイズのために1991年に書き下ろした舞台『ショウ・マスト・ゴー・オン』が原作。今回は、舞台を江戸時代の伊勢の芝居小屋『蓬莱屋』へと移し、人気演目『義経千本桜』を無断上映する一座の元へ本物の作者がやってきてしまうというドタバタを爆笑とともに描いた。
十代目松本幸四郎(52)演じる狂言作者・花桐冬五郎、座元の藤川半蔵(片岡愛之助・53)、そして中村獅童(53)が演じる人気役者・山本小平治の3人を軸に、坂東彌十郎(69)や松本白鸚(69)、映画『国宝』で注目を浴びた中村鴈治郎(66)など豪華キャストが共演した。
「上演前から前評判は高く、チケット発売後すぐに完売となった同作は『とにかく3分間に1回は笑える』とお客さんからの評判も上々で、すでに再演が期待されている」(梨園関係者)というが、同作には実は秘められたストーリーがあるという。別の梨園関係者がこう話す。
「今作のテーマは『舞台は一度幕を開けたら、その幕は下ろしてはならない』で、いまだ劇界への復帰が叶わぬ四代目市川猿之助さん(50)に向けての“エール”なのではないかと言われているのです。舞台では最後に平井堅さんのヒット曲『POP STAR』に合わせて出演者が踊るのですが、同曲は猿之助さんが好きな曲だといいます」(同前)
