芸能

テレビ界のいじめ 若手お笑い芸人は格好の標的

大物芸能人ですらターゲットに(石坂浩二)

 華やかに映るテレビの世界だが、放送されないスタジオの裏側では陰湿で狡猾ないじめが横行している。『開運! なんでも鑑定団』(テレビ東京系)で勃発した騒動のように芸歴50年の大御所・石坂浩二(74)のような大物たちでもターゲットになるのだから、立場の弱い出演者はさらに苛酷だ。特に「ひな段芸人」の椅子を争う若手のお笑い芸人は格好の標的となる。

「以前、顔の落書きを歯磨き粉で消すという実験をさせられた若手芸人がいました。実験は成功したものの顔が真っ赤に腫れ上がった。その顔を見たディレクターは“このVTR使えねぇな。視聴者引いちゃうし”と一言の謝罪もなく笑いながらお蔵入りにした。

 そんな仕打ちにも芸人たちは決して逆らえない。

 それどころか番組に少しでも映るために、スタッフのリクエストに応えて合コンのセッティングもします。しかもスタッフが喜ぶ美女を連れていかなければならない。

 先輩芸人の命令なら当然従います。でも、なんで大して歳の変わらないサラリーマンの要求を聞かなければならないのか釈然としませんが、断われない。だから多少の無理は当たり前。以前、スギちゃん(42)が10メートルの高さからプールに飛び込み、全治3か月の胸椎骨折をしたことがありましたけど、それも“ここで飛ばないと次はない”というプレッシャーがあったんでしょうね」(若手芸人)

 芸能評論家の三杉武氏はこう語る。

「ギャラが安い若手芸人を使うも使わないも制作側の胸三寸。彼らの立場が強くなったことで、テレビマン側に“言うことを聞いて当たり前だ”という感覚が生まれているのでしょう」

※週刊ポスト2016年3月4日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

俳優の水上恒司が真剣交際していることがわかった
水上恒司(26)『中学聖日記』から7年…マギー似美女と“庶民派スーパーデート” 取材に「はい、お付き合いしてます」とコメント
NEWSポストセブン
ラオスに滞在中の天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《ラオスの民族衣装も》愛子さま、動きやすいパンツスタイルでご視察 現地に寄り添うお気持ちあふれるコーデ
NEWSポストセブン
AIの技術で遭遇リスクを可視化する「クマ遭遇AI予測マップ」
AIを活用し遭遇リスクを可視化した「クマ遭遇AI予測マップ」から見えてくるもの 遭遇確率が高いのは「山と川に挟まれた住宅周辺」、“過疎化”も重要なキーワードに
週刊ポスト
韓国のガールズグループ「AFTERSCHOOL」の元メンバーで女優のNANA(Instagramより)
《ほっそりボディに浮き出た「腹筋」に再注目》韓国アイドル・NANA、自宅に侵入した強盗犯の男を“返り討ち”に…男が病院に搬送  
NEWSポストセブン
ラオスに到着された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月17日、撮影/横田紋子)
《初の外国公式訪問》愛子さま、母・雅子さまの“定番”デザインでラオスに到着 ペールブルーのセットアップに白の縁取りでメリハリのある上品な装い
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(AFLO/時事通信フォト)
「“穴持たず”を見つけたら、ためらわずに撃て」猟師の間で言われている「冬眠しない熊」との対峙方法《戦前の日本で発生した恐怖のヒグマ事件》
NEWSポストセブン
ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン
俳優の仲代達矢さん
【追悼】仲代達矢さんが明かしていた“最大のライバル”の存在 「人の10倍努力」して演劇に人生を捧げた名優の肉声
週刊ポスト
オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト