◆「女失格」という周囲の視線
子供を持たない女性からも大きな反響があった。とりわけ、自分の意志で子供を持たない人生を選択した女性は、「よくぞ言ってくれた」と喝采を送った。
「首がもげるほど同意しました。私も結婚する前から子供はいらないと決めていました。でもそう言うと“女失格”という視線を周囲から向けられて、つらかった。幼い頃から両親が不仲で“あなたがいなければ離婚できたのに”とまで言われていたから。私は、親を自由にさせられない“枷”のような存在だったんです。その記憶があるから、子供を産もうとは思えない。山口さんも家庭環境が複雑だったみたいだし、自身の過去を踏まえてあの発言をしたのは尊敬に値します」(42才・テレビ関係者)
「旅行が好きで、おいしいレストランに入るのが好き。生きがいともいえます。夫とそういう生活を続けていきたい。だから子供はいらないと決めた。“子供はいらない”と言ってしまうと周囲を否定したように受け取られて敵意むき出しの人もいる。内心はうんざりしてきました。だから、山口さんの告白は最高。これで“子なしハラスメント〟が落ち着くといいのですが」(45才・化粧品メーカー勤務)
不妊治療を続けても効果が得られず、出産を諦めたA子さん(45才・パート主婦)は「子供はまだ?」と聞かれるたびに胸が締めつけられていたという。だからこそ山口の発言には勇気をもらえた。
「40才近くなって結婚しているくせに、なんで当たり前に子供を産まなくてはいけないと思い込んでしまっていたのか。それまで自由も楽しかったし仕事もやりがいがあったから結婚もしていなかったのに。アラフォーになり、産めない年齢が差し迫ると、子供を産まないと人生半分失うという考えに勝手に洗脳されてしまっていた。そうですよね、もっと普通に楽しいはずでした…」
※女性セブン2016年3月10日号