「日テレに限って言えば、放送作家やディレクター、プロデューサーなど同じスタッフがトーク番組を掛け持ちして担当していることが多い。そこで面白いタレントがいればたちまち噂が広まり、番組から番組へと、注目の逸材を即座に次々とブッキングでき、人気と知名度を高めていくことができます。つまりは局全体が、独自のスター育成システムを構築しているとも言えるでしょう」(業界関係者)

 一方タレントとしても、各番組に呼ばれることで力をつけ、地固めをしていくことができる。所属事務所としても、それぞれの人気トーク番組に露出が増えていくことは格好のPR材料になり、他の媒体にも売り込みやすくなるという。

 さて各番組への出演順序をざっくりチャート化すると、以下のようになることが多いという。

「まずは『行列』『御殿』という、10人ほどでトークする番組の1人として呼ばれる。その2番組で披露したエピソードトークが面白かったり、キャラクターがウケると、今度はさらにトークの出じろが確保され、本人の負担が増える『ダウンタウンDX』へ。そこで結果を残すと、今度は『メレンゲの気持ち』という3人ゲストの中の人へ“昇格”。

 さらに人気と認知度が高まると『おしゃれイズム』『しゃべくり007』『嵐にしやがれ』『アナザースカイ』という、30分間もその人にスポットが当たる番組へ。こうして実績ができると、今度は1時間丸々その人の人生にフォーカスし、魅力にさらに迫る『誰だって波瀾爆笑』にもオファーがかかる、というわけです。実力派芸人などが出る『ナカイの窓』や、一時代を築いた人物や局地的人気の有名人を起用する『有吉反省会』は少し毛色が違いますが」(同・前)

 以上のフローチャートの流れで番組出演した卑近な例を挙げよう。昨年9月末、『行列』スペシャルの司会を明石家さんまが務めたときに出演したのが、人気の女性読者モデル・ぺこ(オクヒラ・テツコ)とその彼氏・りゅうちぇる(比嘉龍二)。ラブラブっぷりを堂々とひけらかす強烈なキャラクターと不思議な存在感に注目が集まり、11月5日には『ダウンタウンDX』、同月7日には『メレンゲの気持ち』に出演。他局もそれに追随して出演オファーするようになった。

関連記事

トピックス

大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
大ヒット中の映画『4月になれば彼女は』
『四月になれば彼女は』主演の佐藤健が見せた「座長」としての覚悟 スタッフを感動させた「極寒の海でのサプライズ」
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
華々しい復帰を飾った石原さとみ
【俳優活動再開】石原さとみ 大学生から“肌荒れした母親”まで、映画&連ドラ復帰作で見せた“激しい振り幅”
週刊ポスト
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
死体損壊容疑で逮捕された平山容疑者(インスタグラムより)
【那須焼損2遺体】「アニキに頼まれただけ」容疑者はサッカー部キャプテンまで務めた「仲間思いで頼まれたらやる男」同級生の意外な共通認識
NEWSポストセブン
学歴詐称疑惑が再燃し、苦境に立つ小池百合子・東京都知事(写真左/時事通信フォト)
小池百合子・東京都知事、学歴詐称問題再燃も馬耳東風 国政復帰を念頭に“小池政治塾”2期生を募集し準備に余念なし
週刊ポスト
(左から)中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏による名物座談会
【江本孟紀×中畑清×達川光男 順位予想やり直し座談会】「サトテル、変わってないぞ!」「筒香は巨人に欲しかった」言いたい放題の120分
週刊ポスト
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
ホワイトのロングドレスで初めて明治神宮を参拝された(4月、東京・渋谷区。写真/JMPA)
宮内庁インスタグラムがもたらす愛子さまと悠仁さまの“分断” 「いいね」の数が人気投票化、女性天皇を巡る議論に影響も
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン