ライフ

年間7万人死亡の心不全 知っておきたい最新知識

日本では年間7万人が心不全で死亡している

 日本人の死因第2位である心疾患。その中で死亡者数トップが、年間約7万人が亡くなる「心不全」だ。仕事のストレスや日頃の不摂生にも耐えて休まず動き続ける心臓が悲鳴を上げた時、どう対処すればいいのか。知っておきたい心不全の最新知識を紹介する。

 心不全とは、心臓のポンプ機能が低下して全身に十分な血液や酸素を送り出せなくなる状態をいう。主に高血圧や心筋梗塞、心筋症、弁膜症などに起因し、その“末期症状”として考えられている。それ以外にも糖尿病や肺炎、腎不全などの複合的な要因で発症する。

 中でも突然胸を抱えて苦しみ、最悪の場合には突然死に至る「急性心筋梗塞」は、心不全の大きな原因になるだけでなく、直接の死因としても年間約4万人が命を落としている。

 急性心筋梗塞は心臓自身に酸素と栄養を送り込むための血管(冠動脈)が詰まり、血流が途絶え心筋が壊死することで起きる。目黒通りハートクリニック院長の安田洋氏はこう語る。

「急性心筋梗塞発症後1時間以内に病院に到着しなければ3~5割が死に至るといわれる。一方で、1時間以内に治療を開始できれば95%は助かる。焦らず迅速に対応し、一刻も早く患者を病院へ連れていくことが重要です」

 目の前で大切な人が胸の苦しみを訴えうずくまった時、まずすべきことを順を追って解説する。

■周囲に助けを呼べる人がいないか確認する

 急性心筋梗塞の発作が起きると、ひどい場合は胸に“焼きごてを当てられたような激痛”が10分から2時間ほど続く。

 痛みに悶える人を目の前にするとどうしても気が動転してしまうが、まずは落ち着いて周囲に手伝ってくれる人がいないかを確認する。

 心筋梗塞に対する応急処置を行なう際は、協力者の有無は重要な意味を持つ。自分が応急処置にまわる場合は、協力者に救急車を呼んでもらう。協力者がいない場合はまず119番してから、応急処置に移る。

■冷や汗(脂汗)をかいているかどうかを見極める

 患者が胸の苦しみを訴えた時、それが急性心筋梗塞によるものかどうかの大きな判断材料が「冷や汗」だ。

 心筋梗塞で全身に血液を送る能力が低下すると、血管が収縮するとともに汗腺も収縮して暑くなくても汗がでる。その他、酸素や栄養が不足するためにショック症状を起こして失神したり、血圧の急激な低下でふらつき、嘔吐や失禁したりすることもある。

※週刊ポスト2016年3月11日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

全米野球記者協会ニューヨーク支部主催のアワードディナーに出席した大谷翔平と、妻・真美子さん(左/時事通信フォト、右/提供:soya0801_mlb)
《真美子さんが座る椅子の背もたれに腕を回し…》大谷翔平が信頼して妻を託す“日系通訳”の素性 “VIPルーム観戦にも同席”“距離が近い”
NEWSポストセブン
司法省がアンドリュー元王子の写真を公開した(写真/Getty Images)
《白シャツ女性に覆いかぶさるように…》エプスタイン・ファイルで新公開されたアンドリュー元王子とみられる人物の“近すぎる距離感の写真” 女性の体を触るカットも
NEWSポストセブン
(時事通信フォト)
【2・8総選挙「大阪1〜10区」の最新情勢】維新離党の前職が出た2区、維新前職vs自民元職vs野党候補の5区で「公明党票」はどう動くか
NEWSポストセブン
なぜ実の姉を自宅で監禁できたのか──
《“お前の足を切って渡すから足を出せ”50代姉を監禁・暴行》「インターホンを押しても出ない」「高級外車が2台」市川陽崇・奈美容疑者夫妻 “恐怖の二世帯住宅”への近隣証言
NEWSポストセブン
東京拘置所(時事通信フォト)
〈今年も一年、生きのびることができました〉前橋スナック銃乱射・小日向将人死刑囚が見せていた最後の姿「顔が腫れぼったく、精神も肉体もボロボロ」《死刑確定後16年で獄中死》
NEWSポストセブン
間違いだらけの議事録は「AIのせい」(写真提供/イメージマート)
《何でもAIに頼る人たち》会社員女性が告白「ケンカの後、彼から送られてきた”彼女の方が悪い”とAIが回答したスクショ」ほどなく破局
NEWSポストセブン
国際ジャーナリスト・落合信彦氏
国際ジャーナリスト・落合信彦氏が予見していた「アメリカが世界の警察官をやめる」「プーチン大統領暴走」の時代 世界の“悪夢”をここまで見通していた
NEWSポストセブン
高市早苗首相(時事通信フォト、2025年10月15日)
《頬がこけているようにも見える》高市早苗首相、働きぶりに心配の声「“休むのは甘え”のような感覚が拭えないのでは」【「働いて働いて」のルーツは元警察官の母親】 
NEWSポストセブン
ジェンダーレスモデルの井手上漠(23)
井手上漠(23)が港区・六本木のラウンジ店に出勤して「役作り」の現在…事務所が明かしたプロ意識と切り開く新境地
NEWSポストセブン
元日に結婚を発表した女優の長澤まさみ(時事通信フォト)
長澤まさみ「カナダ同伴」を決断させた「大親友女優」の存在…『SHOGUN』監督夫との新婚生活は“最高の環境”
NEWSポストセブン
国際ジャーナリスト・落合信彦氏
【訃報】国際ジャーナリスト・落合信彦氏が死去、84歳 独自の視点で国際政治・諜報の世界を活写 
NEWSポストセブン
薬物で急死した中国人インフルエンサー紅紅(左)と交際相手の林子晨容疑者(右)(インスタグラムより)
「口に靴下を詰め、カーテンで手を縛り付けて…」「意識不明の姿をハイ状態で撮影」中国人美女インフルエンサー(26)が薬物で急死、交際相手の男の“謎めいた行動”
NEWSポストセブン