ビジネス

米バーガーCarl’s Jr.再上陸 ファストフードの領域超えるか

特大サイズのハンバーガーを提供するカールスジュニア

「安くて早い」が売りだったファストフードバーガーの常識が変わろうとしている――。米カリフォルニア州発祥で、世界中に3652店舗を展開する巨大ハンバーガーチェーン『Carl’s Jr.(カールスジュニア)』が、3月4日、東京・秋葉原に上陸する。かつて日本に進出していた時期(1989年より8年間)もあったので、正確には“再上陸”を果たす。

 なぜ、再び日本なのか。報道関係者向けに開かれたプレオープンで、同チェーンを運営する米CKEレストランホールディングスの海外担当幹部は、こう強調した。

「日本の消費者は品質が高くおいしい食べ物に目がないことで知られている。カールスジュニアは新鮮な材料を使った高品質メニュー、そして最高のサービスを提供するバーガー業界トップクラスのチェーン。その点で日本市場はぴったりでライバルもいない」

 確かにカールスジュニアには、従来のファストフード店を凌駕する特徴が随所にみられる。

 すべての商品が注文を受けてから調理し、客席まで運ぶ“手作り出来たて重視”のスタイル。また、主力商品の「Thickburger(シックバーガー)」はアンガス牛100%、チキンバーガー系には国産の鶏胸肉100%が使われている。その他、トマト、タマネギ、レタス、パイナップル、マッシュルームなどトッピングの品質にもこだわっているという。

 何よりも驚くのは価格帯。シック(分厚い)バーガーはその名の通り、片手では持ちきれないほどのボリュームもさることながら、単品価格は850~1220円と高額だ。

「高めの価格だが、原価率は約4割と他チェーンが3割以下に抑えているのと比べて採算を取るのが難しいレベル。それだけ品質には絶対の自信を持っている」(同店関係者)というが、これまでマクドナルドなどで500円程度のセットメニューを食べていた若者にとっては、明らかに敷居が高い。

 さらに、客の回転率が勝負のファストフード店に考えられない「おかわり自由」のドリンクバーを設置している。本国では当たり前の光景だが、狭い立地に競合がひしめく日本では、飲み物だけの長居が売り上げ減に直結する懸念がある。前出の関係者は、「1グループ40分前後の滞在時間を想定しているが、長時間並んで入れば1時間を超える人もいるだろう」と予測する。

関連記事

トピックス

大谷翔平選手と妻・真美子さん
《チョビ髭の大谷翔平がハワイに》真美子さんの誕生日に訪れた「リゾートエリア」…不動産ブローカーのインスタにアップされた「短パン・サンダル姿」
NEWSポストセブン
石原さとみ(プロフィール写真)
《ベビーカーを押す幸せシーンも》石原さとみのエリート夫が“1200億円MBO”ビジネス…外資系金融で上位1%に上り詰めた“華麗なる経歴”「年収は億超えか」
NEWSポストセブン
神田沙也加さんはその短い生涯の幕を閉じた
《このタイミングで…》神田沙也加さん命日の直前に元恋人俳優がSNSで“ホストデビュー”を報告、松田聖子は「12月18日」を偲ぶ日に
NEWSポストセブン
高羽悟さんが向き合った「殺された妻の血痕の拭き取り」とは
「なんで自分が…」名古屋主婦殺人事件の遺族が「殺された妻の血痕」を拭き取り続けた年末年始の4日間…警察から「清掃業者も紹介してもらえず」の事情
(2025年11月、ラオス。撮影/横田紋子)
熱を帯びる「愛子天皇待望論」、オンライン署名は24才のお誕生日を節目に急増 過去に「愛子天皇は否定していない」と発言している高市早苗首相はどう動くのか 
女性セブン
「台湾有事」よりも先に「尖閣有事」が起きる可能性も(習近平氏/時事通信フォト)
《台湾有事より切迫》日中緊迫のなかで見逃せない「尖閣諸島」情勢 中国が台湾への軍事侵攻を考えるのであれば、「まず尖閣、そして南西諸島を制圧」の事態も視野
週刊ポスト
盟友・市川猿之助(左)へ三谷幸喜氏からのエールか(時事通信フォト)
三谷幸喜氏から盟友・市川猿之助へのエールか 新作「三谷かぶき」の最後に猿之助が好きな曲『POP STAR』で出演者が踊った意味を深読みする
週刊ポスト
ハワイ別荘の裁判が長期化している(Instagram/時事通信フォト)
《大谷翔平のハワイ高級リゾート裁判が長期化》次回審理は来年2月のキャンプ中…原告側の要求が認められれば「ファミリーや家族との関係を暴露される」可能性も
NEWSポストセブン
今年6月に行われたソウル中心部でのデモの様子(共同通信社)
《韓国・過激なプラカードで反中》「習近平アウト」「中国共産党を拒否せよ!」20〜30代の「愛国青年」が集結する“China Out!デモ”の実態
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さん(時事通信フォト)
《自宅でしっぽりオフシーズン》大谷翔平と真美子さんが愛する“ケータリング寿司” 世界的シェフに見出す理想の夫婦像
NEWSポストセブン
お騒がせインフルエンサーのボニー・ブルー(時事通信フォト)
《潤滑ジェルや避妊具が押収されて…》バリ島で現地警察に拘束された英・金髪美女インフルエンサー(26) 撮影スタジオでは19歳の若者らも一緒だった
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! プロ野球「給料ドロボー」ランキングほか
「週刊ポスト」本日発売! プロ野球「給料ドロボー」ランキングほか
NEWSポストセブン