小島:それはすごいですね。
工藤:小島さん、巣鴨に行かれたことないでしょう? すごいですよ。
小島:ええ、この本を読んで初めてそんなことがあるんだと驚いて。おじいちゃんとパッと目が合ってラブホに直行、だなんて…。
工藤:私も本当に驚きました。70才ぐらいのおばあちゃんが昼間からばっちりメークで座っているんです。時々、鏡を見たりして。その姿から、美しさは自分の中にあるものなんだ、自分が決めるものなんだと思いました。
小島:それはいいことかもしれないですね。女の賞味期限は世間でいわれているような、30才までではない。私は2年前にオーストラリアに引っ越しましたが、向こうにいて何が楽かというと、例えばノーブラのおばあちゃんが歩いていても、誰も二度見しない。おばあちゃんがビキニでお腹がボヨンボヨンしていても、誰も何も言わない。
工藤:私がいたカナダもそうでした。
小島:人にどう言われようと、いつまでたっても着たいものを着て、したいことをしていいなら、年を取るのは怖くないや、と思ったんです。日本でも九十九里浜にシワビキニ、ババアビキニが日常の風景として広がるようになればいいなと。そのためには「年甲斐もなく」と言われても、聞く耳を持たない人を増やさないといけない。だから、巣鴨は先に行っている、ほぼオーストラリアだなと思いました(笑い)。
※女性セブン2016年3月31日・4月7日号