国内

少子化対策 7歳まで育てた家庭に1000万円支給せよ

少子化対策は喫緊の課題

 知日派のクライド・プレストウィッツ氏(米経済戦略研究所所長)が「2050年の日本」は新型の超大国として繁栄すると予測した書『JAPAN RESTORED(日本復興)』を出版し話題となっている。その中で、2050年に日本は「平均寿命90歳以上」や「総人口1億5000万人」など日本の底力を称えつつ、我々が克服すべき数々の課題を突きつけた。評論家・日下公人氏がその課題の一つ、出生率について提言する。

 * * *
 プレストウィッツ氏は「出生率が2.3となり、総人口が1億5000万人になる」という点を課題に挙げている。

 私は、出生率についてはいずれ昔の水準に自然に戻ると考えている。というのは、日本ほど子供を可愛がり、大事に育てる国はないからだ。日本人は子供を「何にも代えがたい宝」と考えている。それは日本の文明・文化をよく見れば分かる。

 たとえば「七五三」は、乳幼児死亡率が高かった時代に「よくぞここまで生きた」とわが子の成長を祝ったことが起源とされるが、世界にこんな国はないだろう。

 いささか情緒的な話になってしまったが、事実この1000年間、戦争で人口が一時的に減ったことはあったものの、日本は一貫して人口が増えてきた。少子化が叫ばれるようになったのは、ここ十数年のことなのだ。厚生労働省が何を言おうが、学者が何を言おうが、あまり神経質になる必要はないのではないか。

 とは言え、未来の日本を背負う若い世代が子作り、子育てに漫然とした不安を抱いているのは事実であろう。グローバル時代を迎え、「子供が世界で活躍するために高度な教育を受けさせなければいけない、それにはお金がかかる」などと思い込まされているからだ。

 そこで、若者たちの経済的プレッシャーを払拭するための提案がある。

関連キーワード

関連記事

トピックス

前回は歓喜の中心にいた3人だが…
《2026年WBCで連覇を目指す侍ジャパン》山本由伸も佐々木朗希も大谷翔平も投げられない? 激闘を制したドジャースの日本人トリオに立ちはだかるいくつもの壁
週刊ポスト
高市早苗首相(時事通信フォト)
高市早苗首相、16年前にフジテレビで披露したX JAPAN『Rusty Nail』の“完全になりきっていた”絶賛パフォーマンスの一方「後悔を感じている」か
女性セブン
2025年九州場所
《デヴィ夫人はマス席だったが…》九州場所の向正面に「溜席の着物美人」が姿を見せる 四股名入りの「ジェラートピケ浴衣地ワンピース女性」も登場 チケット不足のなか15日間の観戦をどう続けるかが注目
NEWSポストセブン
安福久美子容疑者(69)の高場悟さんに対する”執着”が事件につながった(左:共同通信)
「『あまり外に出られない。ごめんね』と…」”普通の主婦”だった安福久美子容疑者の「26年間の隠伏での変化」、知人は「普段どおりの生活が“透明人間”になる手段だったのか…」《名古屋主婦殺人》
NEWSポストセブン
「第44回全国豊かな海づくり大会」に出席された(2025年11月9日、撮影/JMPA)
《海づくり大会ご出席》皇后雅子さま、毎年恒例の“海”コーデ 今年はエメラルドブルーのセットアップをお召しに 白が爽やかさを演出し、装飾のブレードでメリハリをつける
NEWSポストセブン
昨年8月末にフジテレビを退社した元アナウンサーの渡邊渚さん
「今この瞬間を感じる」──PTSDを乗り越えた渡邊渚さんが綴る「ひたむきに刺し子」の効果
NEWSポストセブン
三田寛子と能條愛未は同じアイドル出身(右は時事通信)
《中村橋之助が婚約発表》三田寛子が元乃木坂46・能條愛未に伝えた「安心しなさい」の意味…夫・芝翫の不倫報道でも揺るがなかった“家族としての思い”
NEWSポストセブン
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
「秋らしいブラウンコーデも素敵」皇后雅子さま、ワントーンコーデに取り入れたのは30年以上ご愛用の「フェラガモのバッグ」
NEWSポストセブン
八田容疑者の祖母がNEWSポストセブンの取材に応じた(『大分県別府市大学生死亡ひき逃げ事件早期解決を願う会』公式Xより)
《別府・ひき逃げ殺人》大分県警が八田與一容疑者を「海底ゴミ引き揚げ」 で“徹底捜査”か、漁港関係者が話す”手がかり発見の可能性”「過去に骨が見つかったのは1回」
愛子さま(撮影/JMPA)
愛子さま、母校の学園祭に“秋の休日スタイル”で参加 出店でカリカリチーズ棒を購入、ラップバトルもご観覧 リラックスされたご様子でリフレッシュタイムを満喫 
女性セブン
悠仁さま(撮影/JMPA)
悠仁さま、筑波大学の学園祭を満喫 ご学友と会場を回り、写真撮影の依頼にも快く応対 深い時間までファミレスでおしゃべりに興じ、自転車で颯爽と帰宅 
女性セブン
クマによる被害が相次いでいる(getty images/「クマダス」より)
「胃の内容物の多くは人肉だった」「(遺体に)餌として喰われた痕跡が確認」十和利山熊襲撃事件、人間の味を覚えた“複数”のツキノワグマが起こした惨劇《本州最悪の被害》
NEWSポストセブン