テレビジャーナリズムの先頭を走り続けてきた田原総一朗氏


田原:だらしないだけですよ。高市早苗も、安倍さんも、テレビは怖い媒体だということをよくわかってる。だから、恫喝みたいなことをしてくる。テレビ側が何も言い返さないのが良くない。彼女の言うことなんて憲法違反ですから。

小林:そうなんですよ。憲法は国民の側からの命令書だから。おまえたち権力者は「思想・言論の自由を保障すること」っていう意味なんですよ。それなのに、自民党の議員たちは国家から国民への命令だと考えているんですよ。根本的なことがわかっていない。

田原:各局がそう言えば、高市早苗なんて、憲法を知らないバカな女だね、で終わりなわけです。

【プロフィール】田原総一朗:1934年、滋賀県生まれ。早稲田大学卒業後、岩波映画製作所を経て、1964年、東京12チャンネル(現テレビ東京)に開局とともに入社。1977年にフリーに。テレビ朝日系『朝まで生テレビ!』『サンデープロジェクト』でテレビジャーナリズムの新しい地平を拓く。主な著書に『塀の上を走れ 田原総一朗自伝』など。    

【プロフィール】小林よしのり:1953年、福岡県生まれ。1976年、大学在学中に描いたデビュー作『東大一直線』が大ヒット。1992年、「ゴーマニズム宣言」の連載スタート。以後、「ゴー宣」本編のみならず『戦争論』『靖國論』『昭和天皇論』といったスペシャル版もベストセラーに。執筆の傍ら、『朝まで生テレビ!』に出演し、討論を盛り上げた。

※SAPIO2016年5月号

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