国内

停波問題に田原総一朗氏「政治家の圧力なんて知れてる」

小林よしのり氏が気炎を上げた

 小林よしのり氏が気炎を上げる。テレビ報道はもう終わった、と。向かう先は、『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日)の司会者として、その道の先頭を走り続けてきた田原総一朗氏だ。同氏はまだまだテレビには力が残されている、と返す。そんな二人が対談を行った。

 今回の対談企画のきっかけは、高市早苗総務相の「電波停止」発言の一か月前に遡る。1月1日未明の『朝まで生テレビ!』で、アベノミクスに関する討論が行われた際、客席にいて、中小企業の経営者として「民主党政権時よりはまだいいかな」とコメントした一人が、じつは自民党の大田区議だったにもかかわらず、その肩書を公表しなかったことに対して、同番組の出演パネリストの一人だった小林氏が「そもそも、安倍政権を擁護するために番組を構成していたにちがいない」と田原氏にも疑問の声を上げたのだ。

小林:あれでわしは、テレビ朝日を信用できなくなった。

田原:それは相当誤解している。そもそも客席については客席担当のディレクターに任せて、その彼は自民党の区議だということを知っていたんだけど、そのことをチーフディレクターに伝えなかった。当然、僕も知らなかった。単なるスタッフ間のコミュニケーション不足だったんです。

小林:いや、そもそも偏見の始まりは、テレビ朝日の社長が安倍さんと飯を食ってるということなんです。

田原:読売の渡邉(恒雄)さんも、産経の社長も食ってる。朝日新聞も食べているかな(編集部注・新聞報道によれば、前社長・木村伊量氏との会食の記録あり)。

小林:安倍さんはアメとムチを使ってマスコミを懐柔しているわけですよ。

田原:僕は田中角栄以後の総理大臣に全員会ってますけど、誰とも飯を食ったことはない。最近は、もうみんなわかってるから誘ってもこない。僕はオフレコの会話もしませんから。ただ、中には飯を食わなきゃ仕事にならないという記者もいるわけだ。

小林:でも、飯を食ってしまったら厳しいことを言えなくなる。フリーのジャーナリストだって安倍さんから直接電話がかかってきたらファンになっちゃって、擁護ばっかりし始める。わしだって、3.11震災の直前に安倍さんと飯を食ったけどね。

田原:彼は人懐っこい男だからね。首相を辞めて、野党の期間が長かった。その頃、やたらと人に会ってましたね。

小林:それでもわしは言動がおかしいと思ったら批判しちゃう。でも、それをできない人の方が圧倒的に多い。そんなことだから『報ステ』だって、元通産官僚の古賀茂明が官邸から圧力をかけられてるっていう風に言ってコメンテーターを辞めちゃう。そもそもテレ朝全体が安倍政権に汚染されているんじゃないの。

田原:古舘伊知郎も辞めるし、(TBSの)『NEWS23』の岸井成格も(アンカーを)辞めちゃった。

小林:やっぱり萎縮はしてるんですよ。

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