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品格上げる言葉 「左様でございますか」など10選

伝統ある礼法を現代に生かし活動中の小笠原流礼法宗家の小笠原敬承斎さん

 言い方を少し替えるだけで、相手への伝わり方、印象が変わる言葉遣いというものがある。著書に『美しい日本語の作法』(小学館)などがある小笠原流礼法宗家の小笠原敬承斎さんが厳選。まずは、声に出して読んでみましょう。

「品格を上げる言葉は、若い頃は使うことに抵抗があっても、年齢を重ねるとますます似合うものです。ぜひ日常会話から使っていただきたいです」(小笠原さん)

 その際に、気をつけるべきは声のトーンだという。

「“失礼しま~す”と語尾を伸ばすと、途端に軽く子供っぽい印象に。また、語尾を上げると疑問形になり、これもスマートではありません。自分の発した言葉を見届けるイメージでゆっくりと話し、語尾は余韻をもって切る。これだけで落ち着いた印象を与えます」(小笠原さん)

◆「そうですか」→「左様でございますか」

 左様は「然様」とも書き、然るべき、その通りという意味が。相手への受け答えや、相槌に使って。

◆「忘れました」→「失念いたしました」

 いい加減な印象がやや薄まる。忘れたことを詫びる気持ちを込めて、潔く伝えることも大切。

◆「ちょっとお待ちください」→「少々お待ちください」

「ちょっと」はくだけた印象を与える。相手を呼ぶ時にも使いがちなので、控えたい。

◆「楽しみにしています」→「心待ちにしております」

「楽しみ」よりも、さらに一層、待ち遠しく焦がれる印象に。

◆「わかりました」→「得心いたしました」

 心から納得した、理解したという意味。より丁寧で信頼感も増す。

◆「できません」→「いたしかねます」

 丁寧語で伝えることで、相手を思いやる気持ちが含まれる。

◆「思います」→「存じます」

 知る、思う、考えるの謙譲語。手紙やメールで使いたい。

◆「わかってください」→「お含みおきください」

 相手に同意を求める言葉だが、慎み深く押しつけがましくない。

◆「大丈夫です」→「差し支えございません」

「問題ございません」よりもさらに丁寧で、品のある印象に。

◆「わかりません」→「わかりかねます」

 上品な雰囲気に格上げされる。「存じません」を使っても◎。

◆「勘弁してください」→「ご容赦ください」

 大めにみてくださいという意味だが角が立たない言い方に。

※女性セブン2016年5月12・19日号

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