2010年2月の南米チリで起きたマウレ地震(M8.8)では、翌2011年6月にプジェウエ・コルドン・カウジェ山が噴火した。さらに2015年3月にビジャリカ山、同4月にカルブコ山といった近隣の活火山が大きな噴煙を巻き起こして大噴火した。
同様に1960年5月のチリ地震(M9.5)、1964年3月のアラスカ地震(M9.2)、2004年のスマトラ沖地震(M9.1)でも、発生から5年以内に周辺の火山が噴火している。
「今、日本では宮城・秋田・岩手3県にまたがる栗駒山や山形・福島県境の吾妻山、群馬県の草津白根山、群馬・長野県境の浅間山など複数の火山で地震活動が確認され、火口周辺規制がかけられた山もあります。
これらの火山の地震データを長期的に観察すると、3・11以降に揃って活動が活発化している。東日本大震災を起因とした噴火は必ず起こります。本当に警戒が必要なのはこれからなのです」(同前)
※週刊ポスト2016年5月27日号