“桜井出馬情報”が関係者にリアリティを持って受け止められているのは、「桜井氏は現職官僚の中でも安倍官邸とのパイプが太い」(前出・小林氏)というポイントもある。

 とくに内閣の実力者である菅義偉・官房長官の評価が高いとされる。

「菅氏は官邸に新設した内閣人事局を通じて、霞が関の各省幹部の事実上の人事権を掌握しているが、とくに第一次安倍政権(2006~2007年)で大臣を務めた総務省は“菅カラー”が強い役所。菅氏の覚えがめでたくなければ、桜井氏が次官になれるはずがない。

 また、桜井氏は総務省の中でもとくに通信行政の畑を歩んできており、NTT出身の世耕弘成・官房副長官もその手腕を評価していた」(前出・大手紙記者)

 総務省にとっても「OBからの都知事」は悲願だ。

 戦前の官選知事制度(※)のもとでは、旧内務省出身者が首都・東京の首長ポストを牛耳ってきた。戦後も総務省の前身・自治省出身の鈴木氏が4期(1979~1995年)にわたって都知事を務めている。「桜井次官は旧郵政省入省組だが、ポスト舛添の椅子に座れるとなれば、省をあげての悲願達成であることに変わりはない」(総務省中堅官僚)という。

【※官選知事制度/都道府県知事を選挙ではなく、国や省庁の任命によって決めていた制度。旧内務省の地方行政部門の官僚が各地の知事になる仕組みが1947年の地方自治法施行まで続いていた】

 総務省大臣官房秘書課は、「まだ(次官を)退任することも発表されていません」と答えるのみだが、エリート官僚としての評価に加え、自公の組織票、そして“息子の知名度”が加われば、「当選圏に届くのは間違いない。本人もクビを縦に振るはずだ」(前出・総務省中堅官僚)とみられている。

※週刊ポスト2016年6月24日号

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