2004年に宇崎竜童、世良公則らとバンド「GENTLE 3」を結成
「娘が結婚してニューヨークに行ってしまってね。この家もジジイとババアの2人だけ。女房と一緒にいる時間が多くなって、いつの間にかガーデニングをするようになったんです。でも、女房の植えたハーブを雑草と間違えて引っこ抜いて叱られてる。こっちの趣味はまだまだだね(笑い)」
自らを「10代は生意気盛りで20代は破天荒。30代から50代は滅茶苦茶だった」と振り返る岩城が、「今の俺は、『いい人』だよ」と笑う。さすがの岩城滉一も年をとったということか。
「そりゃそうだよ。でも、煙草は1日60本は吸ってる。酒は昔から家はもちろん、銀座以外では飲まないけど、銀座に行けば1軒でボトル半分。1日3軒回れば1本半空けるってペースは今も同じだけどね。
まあ、そもそも男の50代なんてまだ小僧、本当にいい男になるのは60歳、70歳から。俺はこれから、もっともっといい男、いいジジイになりますよ。ひとつ心配事があるとするなら、長生きするかどうかってことだね。万が一俺より先に女房が逝ったらどうなるのよ。怖ろしすぎて想像すらできない(笑い)」
◆いわき・こういち/1951年生まれ。東京都出身。1973年帝京大学中退後、バイクチーム「クールス」を結成、活動中に東映にスカウトされる。1975年、映画『新幹線大爆破』でデビュー。以後、『北の国から』シリーズ(フジテレビ系)をはじめ、『四十七人の刺客』など数多くの映画、ドラマに出演し、現在は映画『土竜の唄』の続編を撮影中。1980年代からレース活動をはじめ、現在は「51ガレージチームイワキ」の代表を務める。
■撮影/江森康之 ■取材・文/工藤晋
※週刊ポスト2016年7月1日号