ライフ

落合陽一氏「プログラムを学ぶだけでは…」

メディアアーティスト・落合陽一氏

 メディアアーティスト・落合陽一氏の新著『これからの世界をつくる仲間たちへ』が話題になっている。同氏は28歳という若さにして、世界最先端の研究者を選ぶ「米ワールド・テクノロジー・アワード」(2015、ITハードウェア部門)を、ノーベル賞の中村修二氏に続き日本人で2人目に受賞した人物だ。

 また、生命保険という旧態依然とした業界に「ネット生保」という新たな形で挑戦し、注目されているライフネット生命社長の岩瀬大輔氏は、名門として知られる開成高校の先輩だという。新たな世界に挑む2人が、近未来の「テクノロジーの行方」「教育」について語り合った。

岩瀬:これからはますます若い世代の教育が大事になりますね。著書『これからの世界をつくる仲間たちへ』の中では、グローバル化やIT化を意識して子供に英語やプログラミングを習わせる親に対して、疑問を投げかけていますね。

落合:僕の英語も決して流暢ではないから語学は重要だとは思うのですが、いまはコンピュータの翻訳もかなり高いレベルになってきて、今後も進化していくので「英語を話せるだけ」では役に立ちません。機械に負けてしまいます。

岩瀬:大切なことは、「伝えたいメッセージがあるか」ですね。それがないと英語も意味がありません。僕も国際会議に行くと、さまざまな社会問題について外国人から意見を求められるので、それを痛感します。語学のテクニカルな部分が機械で代替できるようになれば、なおさら話す中身のほうが大事になるでしょう。

落合:すでにスマホアプリのLINEでは、メジャーな外国語に対応してメッセージを翻訳してくれるサービスがあります。VoiceTraというアプリは、英語や中国語、フランス語はもちろん、インドネシア語、ミャンマー語、ハンガリー語、ポーランド語なども翻訳し、それを発音までしてくれます。多くの人が考えている機械翻訳の精度よりも、かなり正確です。

 ただしそこで大事なのは、コンピュータが翻訳できるロジカルな日本語を書いたり話したりできることです。たとえば「私はあなたとこれから食事に行きたいと思います」という日本語は機械が完璧に翻訳してくれますが、「メシどう?」みたいな言葉遣いでは翻訳できません。

関連記事

トピックス

昭和館を訪問された天皇皇后両陛下と長女・愛子さま(2025年12月21日、撮影/JMPA)
天皇ご一家が戦後80年写真展へ 哀悼のお気持ちが伝わるグレーのリンクコーデ 愛子さまのジャケット着回しに「参考になる」の声も
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん(時事通信フォト)
《ジャンボ尾崎さん死去》伝説の“習志野ホワイトハウス豪邸”にランボルギーニ、名刀18振り、“ゴルフ界のスター”が貫いた規格外の美学
NEWSポストセブン
西東京の「親子4人死亡事件」に新展開が──(時事通信フォト)
《西東京市・親子4人心中》「奥さんは茶髪っぽい方で、美人なお母さん」「12月から配達が止まっていた」母親名義マンションのクローゼットから別の遺体……ナゾ深まる“だんらん家族”を襲った悲劇
NEWSポストセブン
シーズンオフを家族で過ごしている大谷翔平(左・時事通信フォト)
《お揃いのグラサンコーデ》大谷翔平と真美子さんがハワイで“ペアルックファミリーデート”、目撃者がSNS投稿「コーヒーを買ってたら…」
NEWSポストセブン
愛子さまのドレスアップ姿が話題に(共同通信社)
《天皇家のクリスマスコーデ》愛子さまがバレエ鑑賞で“圧巻のドレスアップ姿”披露、赤色のリンクコーデに表れた「ご家族のあたたかな絆」
NEWSポストセブン
1年時に8区の区間新記録を叩き出した大塚正美選手は、翌年は“花の2区”を走ると予想されていたが……(写真は1983年第59回大会で2区を走った大塚選手)
箱根駅伝で古豪・日体大を支えた名ランナー「大塚正美伝説」〈3〉元祖“山の大魔神”の記録に挑む5区への出走は「自ら志願した」
週刊ポスト
12月中旬にSNSで拡散された、秋篠宮さまのお姿を捉えた動画が波紋を広げている(時事通信フォト)
〈タバコに似ているとの声〉宮内庁が加湿器と回答したのに…秋篠宮さま“車内モクモク”騒動に相次ぐ指摘 ご一家で「体調不良」続いて“厳重な対策”か
硫黄島守備隊指揮官の栗林忠道・陸軍大将(写真/AFLO)
《戦後80年特別企画》軍事・歴史のプロ16人が評価した旧日本軍「最高の軍人」ランキング 1位に選出されたのは硫黄島守備隊指揮官の栗林忠道・陸軍大将
週刊ポスト
米倉涼子の“バタバタ”が年を越しそうだ
《米倉涼子の自宅マンションにメディア集結の“真相”》恋人ダンサーの教室には「取材お断り」の張り紙が…捜査関係者は「年が明けてもバタバタ」との見立て
NEWSポストセブン
死体遺棄・損壊の容疑がかかっている小原麗容疑者(店舗ホームページより。現在は削除済み)
「人形かと思ったら赤ちゃんだった」地雷系メイクの“嬢” 小原麗容疑者が乳児遺体を切断し冷凍庫へ…6か月以上も犯行がバレなかったわけ 《錦糸町・乳児遺棄事件》
NEWSポストセブン
11月27日、映画『ペリリュー 楽園のゲルニカ』を鑑賞した愛子さま(時事通信フォト)
愛子さま「公務で使った年季が入ったバッグ」は雅子さまの“おさがり”か これまでも母娘でアクセサリーや小物を共有
NEWSポストセブン
ネックレスを着けた大谷がハワイの不動産関係者の投稿に(共同通信)
《ハワイでネックレスを合わせて》大谷翔平の“垢抜け”は「真美子さんとの出会い」以降に…オフシーズンに目撃された「さりげないオシャレ」
NEWSポストセブン