好評につき、2・3巻が同時に電子配信を開始したコミック『悪いキス』(高口里純・作)。同時に1巻無料試し読みキャンペーンが7月末からスタートし、早くもアクセスが殺到している。そこで先週に引き続き、“ワルキス”の魅力に接近。気になる恋愛関係に焦点をあてる。
幼い頃、背中に深い傷を負わされた上に追い出され、両親の焼死した亡骸を見せつけられた楊夜羽(ヤンヨハネ)。その上、やくざの家に追いやられて背中を再び傷つけられる。おまけに一緒に育った義姉は御曹司のせいで謎の不審死…こんな不幸のてんこ盛りを龍王子家に背負わされ、復讐に燃えないはずがない。
そして約20年後、夜羽は綿密な計画を立て、着々と龍王子家に入り込む。それは、温厚で有能な医師としての普段の顔とはガラリと変わる。そんな彼にも、ひとつだけ誤算が。
それは“須藤沙弥と過ごした一夜”だ。沙弥は龍王子家が運営する美術館の優秀なキュレーターで、その彼女と愛し合うことは復讐の障害になるとわかっていながら、衝動的に求めてしまったのだった。
沙弥のほうも、出会ったばかりの夜羽になぜか本心をさらけ出してしまう自分に戸惑い、惹かれながらも、「あれは一夜のこと」と割り切り、友達宣言をする。
その後は上昇志向から龍王子朝陽をターゲットに据え、朝陽が抱える心の傷に触れたことで、沙弥の朝陽に対する感情は増していく。
そして前号、ついに沙弥と朝陽は肌を重ねた。だが、沙弥の脳裏には夜羽の顔が浮かぶ。
「隙がないほど美しい」「あなたに会いたくて」「結婚指輪もそそるな」…と、夜羽が人妻・菖蒲にこれでもかと浴びせかける言葉は、気絶してしまいそうなほど甘い。それらの言葉や行動に戸惑いながらも惹かれていく菖蒲は、愛のない結婚生活を送る代議士の夫との”最中”に、夜羽に抱かれている自分を妄想してしまうのだった。
今号では、夜羽の車で菖蒲と夜羽が激しいキスシーンを繰り広げた。もしかして、ついにそうなっちゃうかも!?
一方、帰国の機内で妊婦を前にパニックになっていた医学生の思音。窮地を冷静に救ってくれた医師の夜羽に恋心を抱くのも当然だ。一方で、夜羽と沙弥の間に「何かあったのでは」と見抜く、怖~い一面ものぞかせる。
だが、夜羽と思音を見た夜羽の知人は、「あの2人どことなく似ている」とつぶやく場面も。夜羽は龍王子家を“偽者の朝陽”として追い出されたはずなのに、これは何を意味しているのか!?
物語は龍王子家の家政婦・杉野が夜羽の正体に気づき始め、新たな展開へ。
※女性セブン2016年8月25日号