高校生未来会議は各地で勉強会や合宿を実施
斎木と奥田は同い年で、二人とも北九州市出身の同郷。AO入試で大学入学、「宇多田ヒカル好き」など共通点も多いが、思想やキャラは対照的と言える。
渋谷のイベントでは、斎木が奥田の活動について「なんでそんなに頑張るの?」と聞くと、奥田は「だって俺も内閣総理大臣賞欲しかったもん」と皮肉っぽく混ぜ返す。 「お前、権力におもねるなよ」と斎木が返すと、奥田は「なんで権力におもねってるやつから言われなきゃなんないんだよ!」とうまく突き返していた。
後日、代々木のAO義塾校舎で斎木に取材した。現れたのは長身のイケメンで、受け答えも慣れた様子だ。
同団体については今年2月、東京新聞が安倍政権の応援隊のごとく報じたことがあった。記事には斎木は安倍首相と個人的関係が深く、会場に政府施設を使用していることをもって政権側や保守派がSEALDsの対抗策として支援しているのではないか、と綴られている。
実際はどうなのか。
「高校生未来会議は政治的な主義主張を広めるものではありません。高校生に対して政治に興味を持ってもらう、主権者教育を行う場でもあるんです」
では、安倍首相とはどういう関係があるのか。
「曽祖父の時代に斎木家から岸家に嫁いだ者がいて、遠戚になります。両親の結婚式にも晋三さんが来ていました」
斎木の実家は明治時代から続く医者の家系で、祖父は安倍晋太郎の元後援会長。安倍昭恵夫人からは、食事に誘われる仲だという。こう聞けば、筋金入りの保守主義者と思ってしまいそうだが、必ずしもそうではない。
「自民党の憲法改正草案は、僕もおかしいと思っているんです。あんなものぶち上げて憲法改正と言われたら、それはちょっと……ってなりますよね」