芸能

若槻千夏 若手おバカ芸能人との違いは「言葉選びのセンス」

テレビ復帰するとたちまち活躍中の若槻千夏

 昨年暮れに4年ぶりのテレビ復帰を果たしたタレントの若槻千夏(32)の勢いが止まらない。地上波でのレギュラーこそないものの、出てきた時には確実にインパクトを残しており、若槻の発言が芸能ニュースになることもしばしば。2009年に立ち上げたアパレルブランドを成功させるなど、ビジネスの世界で揉まれた経験がモノを言っているのだろうか。その注目度は復帰前よりもむしろ高まっているようにも思える。一度はテレビの世界から消えたにもかかわらず、復帰後すんなり馴染むことができたのはなぜか。

 テレビウォッチャーでもある漫画家、カトリーヌあやこさんはこう話す。

「若槻さんがいない間、若いおバカタレントが次々に台頭しましたが、若槻さんはその隙間を縫うようにしてうまく前に出てきました。ひな壇に並ぶタレントたちの椅子取りゲームがあるとしたら、一度自分で席を空けて、また同じ席に座ったようなものです。

 こうしてまたすぐに活躍できているのは、彼女が本当のおバカではなく、頭の回転が速くて空気も読めるからこそ。だからうまいタイミングで失礼なことも言えます。スピードスケートの金メダリスト・清水宏保さんが出演した『しくじり先生』(テレビ朝日系)では、まだ清水さんが自己紹介をしているところでいきなり『厄年ですか?』とぶっ込んできました。周りに芸人がたくさんいる中でこういうことができるのはタレントスキルが高い証拠です」(カトリーヌあやこさん・以下「」内同)

 若槻に続くおバカタレントといえば、鈴木奈々(28)、ダレノガレ明美(26)、菊地亜美(25)、藤田ニコル(18)らがいる。女優の平愛梨(31)もいつの間にかそのカテゴリに入るなど、おバカタレントは今、飽和状態にあるといえる。しかし若槻はその中で埋もれることなく、むしろ違いを際立たせている。

「今年2月に放送された『しゃべくり007』(日本テレビ)で、若槻さんは後輩タレントたちの名前を挙げながら、『育ちのいいバカ』、『迷っているバカ』、『ビジネスバカ』などと分類していき、各々の特徴を鋭く分析しました」

 7月26日放送の『ヨロシクご検討ください』(日本テレビ系)では若手タレントたちの「タメ口が面白い」という風潮に苦言を呈するなど、単なるタレントの域を超える視点を身につけている。“若槻らしさ”はブログにも見られるという。

「ブログで自分の出演予定の番組を紹介していますが、ただ情報だけを載せるのではなく、『お昼の生放送なので、主婦層に合わせてちょっといい子ぶって出る予定』とか、『有吉ジャポンの衣装は飛び抜けてダサいをテーマに』などとコメントを付けています。こういった“味付け”のセンスも若槻さんらしい。ちょっと見てみようかな、と思わせるのがうまいと思います」

 若槻はこれまで、ブログの閉鎖と再開を繰り返してきたが、その独特なセンスは自身初のブログ『麻婆豆腐は飲み物です』のオープン当時から話題になっていた。現在の『若槻千夏の期間限定ブログ』でも、それは変わらないようだ。

 ビジネスや出産・育児の経験もあり、復活後も高いタレント力を見せつける若槻。「後輩おバカタレントたちのロールモデルになっている」とカトリーヌさんは評すが、この勢いはどこまで続くか。

「自分が求められることが分かっているので、彼女はツッコミ役にもツッコまれ役にもなれます。共演者、特にMCにとっては、やりやすいと思います。ビジネスや子育ての経験もあるのでバラエティー以外にもいろいろな場所で仕事ができるとは思いますが、その時にあの派手な金髪がどうかというところですね(笑い)。バラエティーでは目立っていいと思いますが、落ち着いた色にすれば、おバカタレント以外の席にも座る力は充分あると思います」

 おバカを極めた若槻の新たな展開に注目したい。

関連キーワード

関連記事

トピックス

《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
大阪桐蔭野球部・西谷浩一監督(時事通信フォト)
【甲子園歴代最多勝】西谷浩一監督率いる大阪桐蔭野球部「退部者」が極度に少ないワケ
NEWSポストセブン
がんの種類やステージなど詳細は明かされていない(時事通信フォト)
キャサリン妃、がん公表までに時間を要した背景に「3人の子供を悲しませたくない」という葛藤 ダイアナ妃早逝の過去も影響か
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
女性セブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平の通訳・水原一平氏以外にもメジャーリーグ周りでは過去に賭博関連の騒動も
M・ジョーダン、P・ローズ、琴光喜、バド桃田…アスリートはなぜ賭博にハマるのか 元巨人・笠原将生氏が語る「勝負事でしか得られない快楽を求めた」」
女性セブン
”令和の百恵ちゃん”とも呼ばれている河合優実
『不適切にもほどがある!』河合優実は「偏差値68」「父は医師」のエリート 喫煙シーンが自然すぎた理由
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン