ユニクエスト社の「小さなお葬式」の特徴は、小規模な葬儀を定額で提供するサービスだ。早割は、生前に“ささやかな葬式で済ませてくれ”という意志を示せるところが、人気の一因となっている。
早割というかたちを取らないまでも、自分の葬儀の規模、会場、料金や段取りなどを生前から相談できるサービスは多くの葬儀社が実施している。NPO法人「葬儀費用研究会」の冨永達也・事務長が説明する。
「葬儀については、生前にすべての費用を払ってしまう契約は原則できません。契約内容(=葬儀)が遂行される前に本人が亡くなってしまうので、その時点で業者にわたっているお金は遺族の相続対象と判断されるからです」
そのため、“生前に葬儀社ときちんと相談をしておく”というやり方が増え、業者側では割引チケット販売によって事実上の予約とするようなサービスが生まれ、活況を呈している。
※週刊ポスト2016年9月9日号