日本の主食と呼ばれる「米」。日本国内では、6月下旬の沖縄から始まり11月上旬まで、全国各地で稲作が行われており、その年に穫れた米を、年内に精米して包装したものを「新米」と呼ぶ。そのなかでもコシヒカリは、新潟はもちろん、鹿児島など生産地が広い。東京・原宿で唯一の米屋を営み、『東京都ごはん区』のメンバーで五ツ星お米マイスターの「小池精米店」3代目店主・小池理雄さんはこう言う。
「同じ品種でも、地域、作る農家さんで味は変わります。例えば、コシヒカリは新潟の魚沼産が有名ですが、他地域のものより甘みが奥深くまで浸透しておいしいですね」(小池さん、以下「」内同)
米のパッケージを開けたら、まず米粒を見てみよう。
「時々、真っ白に濁った米粒がありますが、育成時の高温障害で、米に含まれるでんぷんが充分でないため。この割合が多いと、炊いた時にべちゃっとします」
産地や商品自体の確認とともに、精米した日付も大切だ。
「新米はフレッシュなおいしさがあります。精米すると米に含まれる油分が空気に触れやすくなり、玄米の状態で保管するより酸化が進んで味が落ちる原因に。ただ、ミルキークイーンなど味の濃い品種は、収穫後1か月ほど寝かして精米したものの方が、味が落ち着いていいという人も。好みは人それぞれなので、自分なりに探ってみましょう」
今年12月4日には、一般消費者を対象に第1回目の『ごはん検定』が東京・名古屋・大阪で開催される。新米を食べ比べながら、お米をよりおいしく、ヘルシーに食べる知識を学んでみては。
※女性セブン2016年9月15日号