フィギュアスケートに詳しいスポーツライターは、チャ・ジュンファンについてこう語る。
「韓国では“男キム・ヨナ”とも呼ばれ、人気は過熱しています。実際、幅のあるルッツジャンプや、上を向いて足を曲げるスピンの姿勢など、キム・ヨナの演技を彷彿とさせますね。またチャ選手は、表現力はあるんですが、演技中はわりと無表情。そんなシャイな印象も、若い頃のキム・ヨナのようです。キム・ヨナはその後、オーサーの下で自信を深め開花したので、チャ選手の変化も楽しみです。正直、有力選手がオーサーに集中しすぎな感もありますが、それだけ指導力や練習環境がいいということなのでしょう。チャ選手にはすでに韓国のスポンサーも付いています。
また、オーサーによると、チャ選手は4回転トーループも降り始めているとのこと、2年後までには、現在の羽生選手のように、2種類の4回転ジャンプを試合で跳ぶかもしれません。そうなると確実に、平昌五輪の有力選手になるでしょう。ただオーサーは、次の北京五輪も見据えた発言をしていますから、長い目で見守りたいですね」
まだ14歳。試合後、「(同門の)ユヅルとハビエルのジャンプを参考にしている」と、たどたどしい英語でインタビューに答える姿は初々しかった。2014年に159cmだった身長は昨年に167cmに、そして今は171cmまで伸びたという。フィギュアスケートは成長期を乗り越えるのが一つのポイントにもなる。“平昌の星”の戦いは始まったばかりだし、日本のライバルたちとの切磋琢磨にも期待したい。