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男キム・ヨナと称される14歳 羽生結弦とは全く違うオーラ

世界が注目するチャ・ジュンファン(写真:長田洋平/アフロスポーツ)

 羽生結弦や浅田真央らが出場予定のフィギュアスケートのISUグランプリ・シリーズ。その開幕に先駆け、ジュニア大会(ジュニア・グランプリ・シリーズ)が先月より開幕している。9月7日~11日にかけては第3戦となる日本大会(横浜)が開催され、女子では昨季のジュニアチャンピオン、本田真凛(15)が出場したこともあり、大きな注目を集めた(結果は坂本花織(16)が初優勝、本田は2位、13歳の山下真瑚が3位)。一方男子では、世界が注目するスケーターが鮮烈なデビューを飾った。「韓国フィギュアの未来」といわれるチャ・ジュンファン(14)が4回転を決めて初優勝を飾ったのだ。

 数年前からファンの間では将来を期待されていた選手だ。13歳にして韓国の国内大会で銅メダルに輝き、“平昌の星”と称されるようになる。まず賞賛を浴びたのはバレエダンサーを目指していたという表現力。細身の美しい体型や高い柔軟性から「若い頃の羽生選手に似ている」というファンの声もあるが、ひとたび滑り出すと、繊細かつ独特の憂いを帯びたスケーティングで、羽生とは全く違う魅力とオーラを放つ。

 そして今年からブライアン・オーサーコーチに師事し、ジャンプ力を飛躍的に上げた。トリプルアクセルの確実性を高め、4回転サルコウを習得。初出場のグランプリ・シリーズのプレッシャーのかかる最終滑走で、きっちりと決めてみせた。4回転は2点の加点が付く質の高いジャンプだった。

 オーサーといえば、羽生結弦や、昨季の世界チャンピオンで、安藤美姫さんのパートナーとしても知られるハビエル・フェルナンデスのコーチであり、かつてはキム・ヨナを金メダルに導いた名コーチ。そのオーサーに“平昌の星”が付いたのだから、2年後に迫った平昌五輪は門下生内だけでも熾烈な争いが繰り広げられそうだ。

 ちなみにチャ・ジュンファンが先日の日本大会で出した点数は、ショートとフリー合わせて239.47点。これは2014年12月のジュニア・グランプリ・ファイナルで宇野昌磨が出した当時の最高記録(238.27点)を上回っている。

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