ライフ

高齢者に最適なペットはメダカや金魚 鳥類は注意が必要

高齢者にとって最適なペットとは?

 単身高齢者が孤独を癒すために「ペットを飼いたい」と思うのは自然なこと。ペットを飼うことが生き生きとした生活につながるメリットは大きい。動物・生き物評論家の三上昇氏は、特に「哺乳類」を飼うことを勧める。

「高齢者が『毛の生えた動物』を飼うのはすごくいいことです。毛の生えた背中などをなでると、その刺激が人間の神経に良い影響を与え、認知症の予防になるともいわれている」

 問題は「何を飼えばいいのか」だ。例えば同じ犬でも、犬種によって高齢者にも飼いやすい犬種と、飼いにくい犬種がある。

「大型犬は毎日散歩に連れていくのが大変。かといって、生まれたばかりの子犬も躾けられていないので聞き分けが悪い。高齢者にはチワワ、トイプードル、ダックスフント、柴犬などの小型の成犬が無難です」(動物保護愛好家の成田司氏)

 また最近は「猫派」も急増している。ペットフード協会が1994年から続けている全国調査(2014年)によれば、飼育数で猫が犬を追い抜く勢いなのだ。
 
「猫は犬と違って散歩させる必要がないし、世話も楽。高齢の単身者が新たに飼うには向いているといえます。特に大人しいアメリカン・ショートヘアやスコティッシュフォールドがいいでしょう」(前出・三上氏)

 犬や猫以外にも“高齢者向き”の動物がいる。

「哺乳類ならウサギ。散歩もいらないし、喜ばしい話ではないかもしれませんが寿命も5年程度なので最期まで看てあげられやすい。

 他には金魚や熱帯魚などの魚系もオススメです。ひらひらと泳ぐ姿を見ることで、人間の脳にα波が発生することが知られていて、精神安定にすごくいい。最近、ペット業界ではメダカがブームで、メダカを飼うお年寄りも増えています」(同前)

 金魚やメダカなら引き取りを巡って遺族がモメることもなさそうだ。犬や猫と同じ、「毛がある生き物」で比較的小型のハムスターや、フェレットなどはどうか。

「ハムスターやモルモットは手軽だが、苦手に思う人も少なくないので家族が反対するケースもある。フェレットに関しては人に懐きやすいが匂いの問題があり、予防接種も必要です」(同前)

 注意が必要なのが、鳥類だという。インコやオウムはコミュニケーションも取れるので飼っていて楽しそうだが、“大きな問題”がある。

「鳥は意外に寿命が長く、大型のオウムは20~30年も生きて、実は犬や猫より長生きする。“先”のことを考えると、高齢者にはおすすめできません」(同前)

 新たにペットを飼うかどうかの決断は、最終的には本人に委ねられる。命を預かる以上、自身の体調や経済状態なども含めて、慎重に見極めることが肝要だ。

※週刊ポスト2016年10月7日号

トピックス

都内の人気カフェで目撃された田中将大&里田まい夫妻(時事通信フォト/HPより))
《ファーム暮らしの夫と妻・里田まい》巨人・田中将大が人気カフェデートで見せた束の間の微笑…日米通算200勝を目前に「1軍から声が掛からない事情」
NEWSポストセブン
浅草・浅草寺で撮影された台湾人観光客の写真が物議を醸している(Xより)
「私に群がる日本のファンたち…」浅草・台湾人観光客の“#羞恥任務”が物議、ITジャーナリスト解説「炎上も計算の内かもしれません」
NEWSポストセブン
新横綱・大の里(時事通信フォト)
《横綱昇進》祖父が語る“怪物”大の里の子ども時代「生まれたときから大きく、朝ご飯は2回」「負けず嫌いじゃなかった」
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
《スヤスヤ寝顔動画で話題の佳子さま》「メイクは引き算くらいがちょうどよいのでは…」ブラジル訪問の“まるでファッションショー”な日替わり衣装、専門家がワンポイントアドバイス【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
ヤクザが路上で客引きをしていた男性を脅すのにトクリュウを呼んで逮捕された(時事通信フォト)
《ヤクザとトクリュウの上下関係が不明に》大阪ミナミでトクリュウを集めて客引き男性を脅して暴力団幹部が逮捕 この事件で”用心棒”はどっちだったのか 
NEWSポストセブン
2013年大阪桐蔭の春夏甲子園出場に主力として貢献した福森大翔(本人提供)
【10万人に6例未満のがんと闘う甲子園のスター】絶望を支える妻の献身「私が治すから大丈夫」オリックス・森友哉、元阪神・西岡や岩田も応援
NEWSポストセブン
新横綱・大の里(時事通信フォト))
《地元秘話》横綱昇進の“怪物”大の里は唯一無二の愛されキャラ「トイレにひとりで行けないくらい怖がり」「友達も多くてニコニコしてかわいい子だったわ」
NEWSポストセブン
ミスタープロ野球として、日本中から愛された長嶋茂雄さんが6月3日、89才で亡くなった
長島三奈さん、自身の誕生日に父・長嶋茂雄さんが死去 どんな思いで偉大すぎる父を長年サポートし続けてきたのか
女性セブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
金髪美女インフルエンサー(26)が “性的暴力を助長する”と批判殺到の「ふれあい動物園」企画直前にアカウント停止《1000人以上の男性と関係を持つ企画で話題に》
NEWSポストセブン
逮捕された波多野佑哉容疑者(共同通信)。現場になったラブホテル
《名古屋・美人局殺人》「事件現場の“女子大エリア”は治安が悪い」金髪ロングヘアの容疑者女性(19)が被害男性(32)に密着し…事件30分前に見せていた“親密そうな様子”
NEWSポストセブン
東京・昭島市周辺地域の下水処理を行っている多摩川上流水再生センター
《ウンコは資源》排泄大国ニッポンが抱える“黄金の資源”を活用できてない問題「江戸時代の取引金額は10億円前後」「北朝鮮では売買・窃盗の対象にも」
NEWSポストセブン
ブラジル公式訪問中の佳子さま(時事通信フォト)
《佳子さまの寝顔がSNSで拡散》「本当に美しくて、まるで人形みたい」の声も 識者が解説する佳子さま“現地フィーバー”のワケ
NEWSポストセブン