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動物園のゾウは1頭3000万円、キリンは1700万円

ゾウの食費は年間約400万円

 年々来場者が減少しているという日本の動物園。人気の動物園も、来場者数がピーク時の半数にまで減っている状況があるという。

 そんな状況を打破するには、たとえば新たな施設を作って、新規の入場者を獲得するという方法が考えられるが、簡単にいかない理由がある。それは安すぎる入園料だ。『旭山動物園』は大人820円、『上野動物園』は600円だ。また、年間何度でも入れる年間パスも、『旭山動物園』が1020円、『上野動物園』で2400円とかなり安い。また、公的な施設であるために、「中学生以下、65才以上は無料」といった割引をする施設がほとんどだ。また、公立施設で市民の憩いの場という目的もあるため、値上げもできないというわけだ。

 いわば、赤字を税金で補う状況ゆえ、新しい施設どころか、老朽化した施設の建て替えに頭を抱えている動物園。そんななかで自ずと人件費は削減されていく。それゆえ飼育員ひとりひとりにかかる負担は大きくなっていく。動物園学が専門の帝京科学大学講師・佐渡友陽一さんが指摘する。

「日本の飼育員は海外と違って仕事が専門化されておらず、なんでもこなします。昔は飼育というと餌を与えて、掃除して終わりといった単純なものでしたが、今は動物が幸せに暮らすための飼育環境の向上への取り組み、血統登録や研究発表、来園者への情報提示など、現場はどんどん過重労働になっています」

 つまり入園者不足を解消しようと新施設を作ったり、なんとか赤字を減らしていこうと策を練ったりしているが、それらはすべて動物への過剰なストレスを伴うのだ。

 それゆえ、これから先もずっと、これまでと同じように動物園を身近に感じていたいならば、適正な入園料を私たちは考えていかなければならない。

 そこで参考になるのが海外の入園料だ。例えばアメリカの『サンディエゴ動物園』は約5000円、スペインの『ビオパーク動物園』は約2500円など、日本に比べて高い。

 また海外の動物園の多くは公営ではなく、寄付を募る「ファンドレイジング」という考えに基づいて運営されている。

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