一方で始まりは、ブラピがジェン(=ジェニファー・アニストン)と結婚してたときの略奪。今回の離婚を受けて、『ニューヨーク・ポスト』紙が、ジェンの笑っている顔を一面に取り上げたりしているんですが、さすがに10年前の妻にさかのぼって“やっぱり略奪だったから”というのもおかしな話なんですけど、それが多くの人の気持ちを如実に表しているんでしょうね」
やっぱり、人の不幸は蜜の味―─そう指摘するのは、作家の亀山早苗さんだ。
「私はバツイチなんですけど、離婚したばかりのときに、ある友達が人に私を紹介するとき、“彼女、離婚したばかりで、かわいそうな人なのよ”って言われたことがあるんです。すごくカチンってきたんですけど、友達に悪気はなさそうで、だから、どこかにそういう本音があるんだなって思いました。
結婚、離婚、子供の有無、夫の年収、子供の学歴など、常に人と比べて、自分の幸せ度の確認作業をしたり、人をひきずりおろすことによって自分が相対的に上がって満足する人は世の中にいっぱいいるんですよね。そういう人にとって、特にアンジーなんて何もかも持っていて手も届かない世界の人なのに、“でも、ブラピと離婚だって、ウヒヒ”っていうところがあるんだと思います」(亀山さん)
コラムニストの辛酸なめ子さんは「平凡も捨てたもんじゃない」と改めて実感中。
「離婚のきっかけが、プライベートジェット機内での夫婦げんかおよびDVという報道がありましたけど、普通にエコノミークラスに乗っていたら人目もあったし、FBIが介入する事態にまではならなかったでしょうね。
セレブだからこその波瀾万丈なんですが、平凡だからこその幸せもあるんだなって感じている人もいるでしょうね」
あげたり、さげたり、共感したり、反発したり…じわりと広がる意地悪で、時にあたたかい女性観。隣で寝ている平凡な夫を見ながら、「これでよかったのかなぁ」とため息をついたのは、きっとあなただけじゃないはず。
※女性セブン2016年10月20日