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住みたい街ナンバーワンの恵比寿は過大評価されている?

 では、恵比寿のマンションを購入するには、どれだけの所得が必要なのか。

「1億2000万円の新築マンションを購入しようとすれば、全額ローンを組むのは非現実的で、持ち家を売却したり、親の資産を相続したりするなどして、大半をキャッシュで購入できるぐらいの余裕がなければ難しい。たとえ半分の6000万円をキャッシュで払って残りをローンにしたとしても、年収は最低でも1000万円以上は必要になるでしょう。いずれにせよ、かなりの高額所得者でないと恵比寿のマンション取得は困難です」(山下氏)

 交通アクセスは抜群、商店街や飲食店も充実しているだけに、都心で忙しく働く人にとっては利便性の高い恵比寿。当面、住みたい街ランキングの上位にはとどまりそうだが、いざマンション購入となると敷居は高い。

 さらに、今後は恵比寿を脅かすほど注目度が一気に高まっていきそうな街もある。

「住みたい街ランキングで昨年の12位から4位に躍進した『目黒』は、駅前の大規模な再開発が進行しており、駅周辺には商業施設の集積が続いています。再来年に『ブリリアタワー目黒駅前』が完成すれば、さらに人気は高まるでしょう。

 また、同じくランキングで14位から8位にアップした『品川』も魅力です。山手線の新駅、リニア新幹線の始発駅などが視野に入っているため、東京の南の玄関口として住宅地としてのニーズはさらに高まるはずです」

 東京都心部はマンションの「供給過剰」「空き家」問題が深刻度合いを増している。〈住みたい〉から〈住める〉エリアにどう住環境を整備していくかも、街の評価を左右する重要なテーマとなってくるだろう。

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