芸能

ピコ太郎 大ブレークの秘密はギャップ感と左向き

ブレークの秘密は?(公式You Tubeチャンネルより)

 経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になった著名人をピックアップ。記者会見などでの表情や仕草から、その人物の深層心理を推察する「今週の顔」。今回は、ピコ太郎大ブレークの理由を心理学的に分析。

 * * *
 今年の「新語・流行語大賞」のトップ10にもランキング入りした「ペンパイナッポーアッポーペン(PPAP)」。ピコ太郎は、瞬く間に世界的にブレークをし、You Tubeの再生回数は3週連続世界1、様々な国で「PPAP」のカバー動画やオリジナル動画をアップする人が続出。

 中高生を中心に口コミで拡散されていたところに、ジャスティン・ビーバーが「PPAP」をお気に入りの動画とツィート。ピコ太郎本人が言う、この「ジャスティン・インパクト」で、あっという間に爆発的ブームとなった。だけど、いったいなぜ、ピコ太郎はこんなに世界中でウケたのだろうか?

 聞かれたピコ太郎も、「本当に世の中わけがわかりません」と某CM発表会で答えている。見た目のインパクトもさることながら、マスコミやネットで挙げられているのは…

・歌詞が世界中の人がわかる単純な英語
・1分ほどでの短い動画は、ネット配信のタイム感と合っている
・リズミカルでレトロなテクノサウンド
・パ行を使った破裂音で、響きがよく耳に残りやすい謎の歌詞
・真似しやすい振り付け

 …などだ。だけど、ウケた理由はこれだけだろうか?

「PPAP」は、ピンクとブルーの色文字画面とピコピコという耳触りのいいかわいい音から始まる。が「意味不明のタイトル出現…?」と思った途端、パンチパーマにヒョウ柄衣装の中年男が、緊張しているのか、不機嫌なのかわからない顔で登場。すると男の表情が一変し、突如、楽しげにコミカルに踊り出す。そして、架空のペンとアップルを手にすると、1拍分のタメでワクワク感をアップさせ、思い切りよくその2つをドッキング…。

 たったこれだけの曲と映像に人々が惹きつけられたのは、想像したイメージを裏切る展開の意外性と、そこからくるギャップの連続効果だろう。

 人は意識せずとも、見たり聞いたりした物に、心の中でなんらかのイメージを想像するものだ。ピコ太郎というネーミング、色文字と音のかわいさからくるイメージを、ド派手で強面の中年男が裏切る。怖そう、やばそうなイメージが脳裏にチラリと浮かぶが、笑顔とゆるくてお茶目な振り付けが、それを裏切る。

 曲のタイトル、強面の中年男、リズムと振り付けがすんなり結びつかず、何が起きているのか、頭の中はそれらを関連づけようとフル回転。そこにさらに出てくるペンとアップル。その関連性が、これまた頭の中でつながらない…。

関連記事

トピックス

オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト
10月16日午前、40代の女性歌手が何者かに襲われた。”黒づくめ”の格好をした犯人は現在も逃走を続けている
《ポスターに謎の“バツ印”》「『キャー』と悲鳴が…」「現場にドバッと血のあと」ライブハウス開店待ちの女性シンガーを “黒づくめの男”が襲撃 状況証拠が示唆する犯行の計画性
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(右の写真はサンプルです)
「熊に喰い尽くされ、骨がむき出しに」「大声をあげても襲ってくる」ベテラン猟師をも襲うクマの“驚くべき高知能”《昭和・平成“人食い熊”事件から学ぶクマ対策》
NEWSポストセブン
公金還流疑惑がさらに発覚(藤田文武・日本維新の会共同代表/時事通信フォト)
《新たな公金還流疑惑》「維新の会」大阪市議のデザイン会社に藤田文武・共同代表ら議員が総額984万円発注 藤田氏側は「適法だが今後は発注しない」と回答
週刊ポスト
初代優勝者がつくったカクテル『鳳鳴(ほうめい)』。SUNTORY WORLD WHISKY「碧Ao」(右)をベースに日本の春を象徴する桜を使用したリキュール「KANADE〈奏〉桜」などが使われている
《“バーテンダーNo.1”が決まる》『サントリー ザ・バーテンダーアワード2025』に込められた未来へ続く「洋酒文化伝承」にかける思い
NEWSポストセブン
“反日暴言ネット投稿”で注目を集める中国駐大阪総領事
「汚い首は斬ってやる」発言の中国総領事のSNS暴言癖 かつては民主化運動にも参加したリベラル派が40代でタカ派の戦狼外交官に転向 “柔軟な外交官”の評判も
週刊ポスト
黒島結菜(事務所HPより)
《いまだ続く朝ドラの影響》黒島結菜、3年ぶりドラマ復帰 苦境に立たされる今、求められる『ちむどんどん』のイメージ払拭と演技の課題 
NEWSポストセブン
超音波スカルプケアデバイスの「ソノリプロ」。強気の「90日間返金保証」の秘密とは──
超音波スカルプケアデバイス「ソノリプロ」開発者が明かす強気の「90日間全額返金保証」をつけられる理由とは《頭皮の気になる部分をケア》
NEWSポストセブン
公職上の不正行為および別の刑務所へ非合法の薬物を持ち込んだ罪で有罪評決を受けたイザベル・デール被告(23)(Facebookより)
「私だけを欲しがってるの知ってる」「ammaazzzeeeingggggg」英・囚人2名と“コッソリ関係”した美人刑務官(23)が有罪、監獄で繰り広げられた“愛憎劇”【全英がザワついた事件に決着】
NEWSポストセブン
三田寛子(時事通信フォト)
「あの嫁は何なんだ」「坊っちゃんが可哀想」三田寛子が過ごした苦労続きの新婚時代…新妻・能條愛未を“全力サポート”する理由
NEWSポストセブン
大相撲九州場所
九州場所「17年連続15日皆勤」の溜席の博多美人はなぜ通い続けられるのか 身支度は大変だが「江戸時代にタイムトリップしているような気持ちになれる」と語る
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 高市首相「12.26靖国電撃参拝」極秘プランほか
「週刊ポスト」本日発売! 高市首相「12.26靖国電撃参拝」極秘プランほか
NEWSポストセブン