投手としてメジャーでも成功するのはほぼ間違いないと目される
多くのメジャーの球団首脳が大谷の投手としてのポテンシャルを高く評価しているのは事実。シカゴ・カブスのアロルディス・チャップマンが持つ世界最速記録169キロを更新する可能性を示唆しているほどだ。
しかも、メジャーでは先発、中継ぎ、抑えと、投手の分業制が確立されている。その状況で、大谷の代理人はメジャー史に前例のない交渉をすることになる。それは、打者、そして投手としての価値を現在・過去・未来に分けて、具体的な数字として示す作業になる。
当然、メジャーの球団には予算と戦略があるだろう。しかし、現行のポスティング・システムは、落札した複数球団と交渉する売り手市場が形成されている。
ニューヨーク・ヤンキースの田中将大は、過去の松坂大輔やダルビッシュ有と比べて非常に有利に交渉を進め、メジャー投手史上5番目の大型契約を手にした。大谷サイドも条件面を比較しながら、自らの希望するあるべき姿を前面に押し出した強気の交渉ができるはずだ。メジャーでも、「打者・大谷」と「投手・大谷」の“二刀流”が実現すると、私が考える根拠である。